ベッツ(手前)の一塁ゴロの直後、ベースカバーに走らなかったコール(奥)。(C)Getty Images 大量失点を招いた結果を考えても痛恨の判断ミスだった。 今も世間で批判の的となっているのは、現地時間10月30日に本拠地で行われたドジャー…
ベッツ(手前)の一塁ゴロの直後、ベースカバーに走らなかったコール(奥)。(C)Getty Images
大量失点を招いた結果を考えても痛恨の判断ミスだった。
今も世間で批判の的となっているのは、現地時間10月30日に本拠地で行われたドジャースとのワールドシリーズ第5戦に先発したヤンキースの先発ゲリット・コールの守備だ。
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序盤3回で5点の大量援護を得た34歳のベテラン右腕は、小気味のいい投球を披露。強打のドジャース打線に反撃の糸口を与えずに投げ進めた。
ただ、5点差があった5回に背番号45は突然崩れる。アーロン・ジャッジ、アンソニー・ボルピーの失策が重なり無死満塁のピンチを迎えたコールは、なんとか2死までこぎつけたが、ここで対峙したムーキー・ベッツを一塁への平凡なゴロに打ち取った直後、なぜか一塁へのベースカバーに行かず、打球を指さしながらマウンド付近でストップ。これが適時内野安打になって1点を返されたのだ。
このミスをドジャースは見逃さなかった。直後にフレディ・フリーマンとテオスカー・ヘルナンデスが適時打を放って一挙5得点。精神的な動揺も見られた怪腕を一気に飲み込んだ。
最終的にコールは7回途中108球を投げ抜いた。5失点後に立て直した投球は称賛されて然るべきだが、本人は身の注意散漫なプレーについて「本当に最悪だ」と猛省。一塁へのベースカバーに走らなかった理由を「打球がどれだけ強かったかが分からなかった。だからカットしようと直接向かっていった。だけど、ボールは僕の横を通り過ぎていった。もうその時には一塁をカバーできる体勢じゃなかった」と釈明した。
だが、ショッキングなワールドシリーズ敗北の原因となったコールの守備を地元メディアは糾弾し続ける。
ヤンキースの専門サイト『Go Yanks Yard』は「おそらく野球史に残る悲惨な5回においてコールは重要な役割を果たした」と指摘。さらに打球判断を見誤った末に「一塁をカバーできる体勢じゃなかった」と話した本人に対して辛辣な批判を展開している。
「コールのコメントは全くの意味不明だ。一塁へのベースカバーに全力疾走をすることはリトルリーグ時代からやってきたであろう基礎中の基礎だ。どんな状況であろうと走らなくてはいけない。
ヤンキースのエースである彼が『いける体勢じゃない』と言うのは一体どういうことだ。投手はボールを投げた時点で野手のうちの一人なんだ。彼の失敗と試合後の言い訳は恥ずべきものだ」
ついには身内であるはずの地元メディアからも批判を受けたコール。彼の“ミス”に対する逆風はしばらく落ち着きそうにない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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