今週の日曜日は、東京競馬場でアルゼンチン共和国杯(GII)が行われます。 アルゼンチン共和国杯は非根幹距離の芝2500mで行われるハンデ戦で、荒れるイメージを持っている方も少なくないと思います。しかし、近年のアルゼンチン共和国杯では意外…

 今週の日曜日は、東京競馬場でアルゼンチン共和国杯(GII)が行われます。

 アルゼンチン共和国杯は非根幹距離の芝2500mで行われるハンデ戦で、荒れるイメージを持っている方も少なくないと思います。しかし、近年のアルゼンチン共和国杯では意外にも人気馬が結果を残しています。

 過去10年のアルゼンチン共和国杯では、5番人気以内の馬が9勝2着8回3着9回と圧倒しており、6番人気以下の穴馬は苦戦傾向にあります。

 近年のアルゼンチン共和国杯での勝ち馬は、その後のGIでも活躍する傾向にあります。それだけアルゼンチン共和国杯のレベルが高くなっていると言えそうです。ハイレベルなメンバー相手で結果を残すにはそれなりの実績が必要不可欠になりますので、上位人気に支持された実績馬が順当に力を発揮していると言えるのではないでしょうか。

 今年のアルゼンチン共和国杯で上位人気が予想されるのは、近3走の重賞で上位争いを演じているクロミナンス、GIIで2度の2着があるサヴォーナ、前走の新潟記念(GIII)で2着に好走したセレシオン、オープン特別で連勝中と勢いに乗るショウナンバシット、昨年のアルゼンチン共和国杯の2着馬マイネルウィルトスなどがいます。

 今年のアルゼンチン共和国杯でも、上記に挙げた馬たちに注目しながら予想を組み立てていきたいところです。

 はたしてAIはどういった結論に至ったのか。早速ですが、AIに弾き出された注目馬をご紹介します。

◆前走同様の鬼脚に期待

 今週のアルゼンチン共和国杯でAIが本命に抜擢したのは、上位人気が予想されるセレシオンでした。

 週初の本命候補3頭には挙がっていなかった本馬ですが、その予想が一転しセレシオンに高評価が与えられました。

 セレシオンは21年11月にデビューし、新馬戦と1勝クラスを連勝した素質馬。22年の菊花賞(GI)に出走後は脚元の不安で長期休養に入り、昨年10月の魚沼S(3勝クラス)で復帰し、いきなり2着に好走。その後、なかなか3勝クラスを勝ち上がれませんでしたが、3走前の弥彦S(3勝クラス)で勝利しオープン入り。オープン昇級後の初戦となった2走前の関越S(OP)で3着に入ると、前走の新潟記念でもハナ差の2着に入っています。

 その新潟記念では直線で前のスペースが塞がりスムーズさを欠く場面もありましたが、上がり32秒8という驚異的な末脚を繰り出して好走。ロスがありながらもハナ差まで詰め寄っていますし、重賞でも通用する能力は十分に示しています。

 今回は前走の芝2000mから芝2500mへの距離延長となりますが、ハーツクライ産駒ですので距離が延びるのは歓迎材料になりそうです。過去10年のアルゼンチン共和国杯ではハーツクライ産駒が3勝を挙げていることも、本馬の好走を後押しする材料になりそうです。GIIで相手は強くなりますが、前走で見せた鬼脚を活かせる展開になれば、ここでも上位に食い込んでくる可能性は十分にありますので、その走りに注目したいところです。