今週は東京競馬場でアルゼンチン共和国杯(芝2500m)が行われる。GI馬も輩出した出世レースに今年は16頭がエントリーをはたした。ここでは、過去10年データからセレシオンとショウナンバシットにフォーカスしたデータを取り上げる。◆【アルゼンチ…
今週は東京競馬場でアルゼンチン共和国杯(芝2500m)が行われる。GI馬も輩出した出世レースに今年は16頭がエントリーをはたした。
ここでは、過去10年データからセレシオンとショウナンバシットにフォーカスしたデータを取り上げる。
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■セレシオンに血統面のプラス材料
3歳時には菊花賞にも出走。そこから紆余曲折を経てセレシオンが初重賞制覇を目指す。ドウデュースやシュヴァルグランなど、友道厩舎が管理するハーツクライ産駒は名馬がズラリ。その流れに乗りたい本馬に追い風となるデータとは?
・前走3着内のハーツクライ産駒【1.2.1.2】
該当馬6頭中4頭が馬券内と高い好走率。過去10年で3勝を挙げる同産駒はアルゼンチン共和国杯と好相性を誇るが、前走パフォーマンスが良好な馬とのかけ算で好走率はアップする。
セレシオンについて補足すると、3歳時に芝2200mを2勝。近走で芝1800~2000mを使われていたのが不思議なぐらいだ。私のなかでこの馬の印象は2200m以上の距離で真価を発揮するステイヤー。左回りにこだわったローテーションにも好感が持てるし、この舞台で軽くは扱えない。
■ショウナンバシットに立ちはだかる“0%データ”
その一方で“0%データ”の壁が出現してしまったのがショウナンバシットだ。こちらも3歳時にクラシック戦線へと参戦。そこでは結果を残せなかったものの、今夏に札幌芝2600mを連勝とステイヤー適性が開花した。芝2500mの本レースでの好走が期待される1頭だが、今回はローテーションがマイナスとなる。
・前走芝2600m勝ち馬【0.1.0.5】
該当馬全頭が未勝利の“勝率0%データ”が出現。たった100mの違いにもかかわらず、前走から連勝を成し遂げた馬は1頭もいないのだ。コース形態の違いも影響しているのだろう。
上記データに加えて東京芝は【0.0.0.3】、いままで背負ったことのない斤量58キロも重くのしかかるショウナンバシット。小回りコースでこそ真価を発揮するタイプと考えたとき、狙うべきはマラソンレース・ステイヤーズSなのかもしれない。次走を想像しつつ、ここは思い切って“消し”の選択肢が浮上する。
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著者プロフィール
田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家 競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。