「社会人野球日本選手権・1回戦、ミキハウス2-0ENEOS」(31日、京セラドーム大阪) 1回戦3試合が行われ、ミキハウスが2-0でENEOSを下した。元巨人でNPBスカウトから今年、現役復帰した桜井俊貴投手(31)が先発し、9回5安打無…

 「社会人野球日本選手権・1回戦、ミキハウス2-0ENEOS」(31日、京セラドーム大阪)

 1回戦3試合が行われ、ミキハウスが2-0でENEOSを下した。元巨人でNPBスカウトから今年、現役復帰した桜井俊貴投手(31)が先発し、9回5安打無失点で全国初勝利&初完封をマークした。西部ガスはJR東日本に5-0で勝ち、TDKは日本新薬を6-4で下し、1974年の第1回大会以来、48大会ぶりの勝利を挙げた。

 桜井が腹の底から雄たけびを上げた。2点リードの九回2死満塁、フルカウントから低めチェンジアップを投じて空振り三振。「チェンジアップと心中するつもりでした」。執念の1球が実り、スコアボードに九つの0を並べきった。

 三回から3イニング連続三者凡退など緩急を巧みに駆使して試合の流れを支配。「丁寧に投げよう」と元プロとしての貫禄が漂った119球だった。昨年は巨人スカウトとしてネット裏からDeNAにドラフト1位で入団した度会を“視察”していた舞台。立場はがらりと変わり、現役復帰1年目にして全国大会で完封をやってのけた。

 三塁側スタンドからは「俊ちゃんコール」が鳴り響き、社員からも愛される右腕。「投手が中心となってやっていけるように」と次戦を見据えた。