IBF世界バンタム級王者の西田凌佑(28)=六島=が12月15日に大阪・住吉スポーツセンターで同級14位のアンチャイ・ドンスア(タイ)と初防衛戦を行うことが29日、大阪市内で発表された。西田は「勝って次は統一戦」と、WBC王者・中谷潤人(…

 IBF世界バンタム級王者の西田凌佑(28)=六島=が12月15日に大阪・住吉スポーツセンターで同級14位のアンチャイ・ドンスア(タイ)と初防衛戦を行うことが29日、大阪市内で発表された。西田は「勝って次は統一戦」と、WBC王者・中谷潤人(M・T)らの名を挙げて意気込んだ。また、WBOアジア・パシフィックミドル級王者・国本陸(六島)が竹迫司登(ワールドスポーツ)の挑戦を受け、元WBO世界ミニマム級王者・谷口将隆(ワタナベ)はOPBF東洋太平洋ライトフライ級王者・タノンサック・シムシー(タイ)に挑戦する。

 西田は地元・大阪での初防衛戦に並々ならぬ気合をみせた。16戦全勝(7KO)の相手について「打ったら打ち返してくる。でも、自分のボクシングをすれば勝てる。いい内容で勝ちたい」と分析。枝川孝会長が「今、取り組んでいるパンチがある。なかなか打たないが、これができればKOできる」と明かすと、9戦全勝ながら1KOの“ミスター判定”西田も「全力でKOします」と押され気味に返答した。

 5月の世界奪取当初は階級を上げることも示唆していたが、まずは初防衛戦に全力を注ぐ。「減量は正直きつく、何試合もできない。なので、この試合に勝って、次は統一戦に向かいたい」と話した。統一戦の相手には中谷を希望し「14日の試合を見て、パンチ力がありスピードも速いと感じた。(他団体のバンタム級王者の)3人の中で評価が一番高い選手とやりたい」とラブコール。また「統一戦ができないなら那須川選手とやりたい」と、14日にWBOアジア・パシフィックバンタム級王者となった那須川天心(帝拳)との対戦も視野に入れた。

 ◆西田凌佑(にしだ・りょうすけ)1996年8月7日生まれ、奈良県香芝市出身。高校からボクシングを始め、国体少年の部フライ級で優勝。近大に進学後もボクシング部で活躍した。アマ戦績37勝13敗。卒業後は大手パンメーカーに就職したが、六島ジムに入門して19年10月にプロデビュー。21年4月にWBOアジア・パシフィックバンタム級王座を獲得し、3度の防衛に成功した。家族は近大ボクシング部で同期だった沙捺夫人と1女。170センチ。左ボクサーファイター。