SAGA2024「全国障害者スポーツ大会」の閉会式が28日、佐賀市のSAGAアリーナであり、約1万人が参加した。大会旗が山口祥義知事から、来年の開催県滋賀の三日月大造知事に手渡され、3日間の熱戦の幕を閉じた。 今回の全障スポは、「する」「…

 SAGA2024「全国障害者スポーツ大会」の閉会式が28日、佐賀市のSAGAアリーナであり、約1万人が参加した。大会旗が山口祥義知事から、来年の開催県滋賀の三日月大造知事に手渡され、3日間の熱戦の幕を閉じた。

 今回の全障スポは、「する」「観(み)る」「支える」という様々な参加方法を掲げたことが大きな特徴だ。27、28日に佐賀県嬉野市で開催されたボッチャは、象徴的な競技の一つ。

 最初に投げた白いボールに赤・青それぞれ6球ずつのボールをいかに近づけるかを競う。ボールを投げるのが困難な選手は、「ランプ」というスロープ状の道具でボールを転がす。その際に補助するランプオペレーターにも、今回はメダルが授与された。

 県勢3チームは、いずれも銀メダルを獲得した。その一つ、初村綾仁選手(17)=金立特別支援学校=と、立山雄一選手(43)=HARU=は今春からチームを組んだ。2人は脳性まひの障害がある。横浜市と新潟県のチームと対戦し、新潟から1勝をあげた。

 立山さんは好きな野球と同じようにボールを投げるボッチャにひかれ、今回が初の全障スポ。「充実感でいっぱい。練習して来年の滋賀にも行きたい」

 車いすとランプを使ってプレーする初村さんは、昨年の全障スポでは不戦勝で1勝しての銀だった。今回は実際に勝っての銀。「力は出せた。いい結果だと思います」

 ランプオペレーターを務めた佐々木豊さん(40)は、県立金立特別支援学校の寄宿舎指導員。力を合わせての銀メダルだ。銀メダルの授与は本当にうれしいと言いつつ、「ランプオペレーターとしてもっとできたという悔しい気持ちもある。選手だけでなく周りにもスポットがあたる本当に新しい大会になったと思います」(三ツ木勝巳)