「ラグビー・リポビタンDチャレンジカップ、日本代表19-64ニュージーランド代表」(26日、日産スタジアム) 世界ランキング14位の日本代表は、同3位のニュージーランド代表「オールブラックス」に19-64と大敗した。対戦成績は8戦全敗。前…

 「ラグビー・リポビタンDチャレンジカップ、日本代表19-64ニュージーランド代表」(26日、日産スタジアム)

 世界ランキング14位の日本代表は、同3位のニュージーランド代表「オールブラックス」に19-64と大敗した。対戦成績は8戦全敗。前半5分にWTBジョネ・ナイカブラ(30)のトライで先制するも、20分過ぎから相手の猛攻を止められず、計10トライを献上した。エディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC)が再就任から掲げてきた超速ラグビーの現在地を突きつけられた日本代表。11月の欧州遠征ではフランス、ウルグアイ、イングランドと対戦する。

 80分経過のホーンが響くと同時に、6万人を超える観客から悲鳴が上がった。オールブラックスにトドメの10個目となるトライを決められ、落胆する日本代表のフィフティーン。金星奪取へ意気込んでいたが完敗を喫して、エディーHCは「結果に関してはとても残念」と肩を落とした。

 幸先よく先制するなど、前半20分ごろまでは善戦を繰り広げた。だが、12-14の同21分にTMO(テレビジョン・マッチ・オフィシャル)の結果、ノックオンの反則があったとして逆転トライが幻となると流れが一変。前半終了までに5連続トライを許し、守備が崩壊した。指揮官は「感情面で対応しきれなかったことが、最終的に試合の結果につながった」と、選手のメンタル面で動揺があったと指摘した。

 エディー新体制からチームは徐々に力を付けてきたが、世界トップクラスには発展途上な超速ラグビーは通用せず。むしろ日本の隙を突き、テンポの速い攻撃を見せていた相手の方が超速だった。

 キャップ数が少ないメンバー中心といえ、強豪相手に現実を突きつけられた。それでもエディーHCはぶれない姿勢を強調した。「今は超速ラグビーの極端なバージョンを、わざとプレーさせている」と27年W杯での完成を見据えた。苦い経験を決して無駄にすることなく、前進を続けていく。