広島・玉村昇悟投手(23)が20日、“野村イズム”を生かして来季のレベルアップを図る考えを明かした。この日の秋季練習ではシート打撃に登板し、打者7人に30球を投げて許した安打は1本のみと、まずまずの内容を示した。 …

 広島・玉村昇悟投手(23)が20日、“野村イズム”を生かして来季のレベルアップを図る考えを明かした。この日の秋季練習ではシート打撃に登板し、打者7人に30球を投げて許した安打は1本のみと、まずまずの内容を示した。

 今秋のテーマは下半身主導のフォーム固め。15試合に登板して4勝5敗だった今季は「フォーム的に、下半身の使い方をあまり意識せずにやっていた」と振り返り「それだと長くは持たないかなと思った。上半身で投げると肩への負担も大きいので」と良化へのアプローチ法を模索していた。

 そこでヒントになったのは先輩からの教え。2軍調整中だった9月、今季限りで現役を引退した野村に助言を仰いだ。「感覚的に(右足を)踏み出した時に跳ぶ感じがあった。それだと安定しないし、見え方もブレる部分がある。足を着いてから投げるというのが(理想の投げ方に)一番近いかなと。祐輔さんと話して、その考えもあるなと思った」とふに落ちた。

 新たなフォームで腕を振ると「キャッチボールではボールが垂れにくくなった」と効果を実感する。今季は2度の完投勝利(プロ初を含む)を挙げるなど、成長の跡を示した。来季は先発としての一本立ちを目指す。「今まで以上にやりたい気持ちはある。もっとしっかりしないといけない」と玉村。“野村流”を完全習得し、フル回転する。