未完のアリーナが売り上げ増を呼んだ――。2026年に再編されるプロバスケットボールBリーグで、最高峰の「Bプレミア」リーグに参入できる22のクラブが17日発表され、現在リーグ2部(B2)の神戸ストークスの参戦が決まった。来年4月から本拠と…

 未完のアリーナが売り上げ増を呼んだ――。2026年に再編されるプロバスケットボールBリーグで、最高峰の「Bプレミア」リーグに参入できる22のクラブが17日発表され、現在リーグ2部(B2)の神戸ストークスの参戦が決まった。来年4月から本拠となる建設中のアリーナの効果を見越した支援に後押しされた形だ。

 Bリーグは26年から、試合成績ではなく事業の評価でカテゴリー分けがなされる。評価項目は「観客動員」「売り上げ」「アリーナ(試合会場)」。仮に試合での成績が良くても、この3点で決められた基準を満たさなければ「プレミア」には入れない。

 ストークスは23~24年シーズン、1試合平均観客動員数が3千人という基準に対し3047人、売り上げは基準12億円に対して「12億円ちょっと」(クラブの渋谷順社長)という形でそれぞれクリア。来年4月に神戸港に開業を予定し1万人を収容する新本拠「ジーライオンアリーナ神戸」も条件を満たし、プレミアで戦えるようになった。

 なかでも売り上げは前年の3.8億円から大幅増となった。渋谷社長はスポンサー収入増を理由にあげ、「数はそれほど増えていないが、既存の会社が支援を増額してくれたのが大きかった」。

 渋谷社長によると、新アリーナはストークスの試合を含めて約9割の予約が埋まる好調ぶりだといい、周辺への大きな経済効果も見込める。

 一方で渋谷社長は「アリーナが新しく出来ることへの期待をふまえた支援でもある」と気を引き締める。

 スポンサーの継続や、観客動員数を高いレベルで保つためにはチーム成績の向上も不可欠だ。ただチームは18~19年シーズンから7季連続でB2に甘んじている。今季は世界最高峰の米国プロリーグNBAの所属経験がある外国人選手を補強するなどし、10月5日に開幕。3勝1敗(18日現在)と好スタートを切った。

 戦力整備を担当する和田竜三朗・チーム統括マネジャーは「プレミア参入決定は通過点。今季でB1に昇格することが大きな目標」と話した。(岡田健)