◆プロボクシング ▽スーパーバンタム級(契約体重54・0キロ以下)8回戦 〇坂井優太 (2回TKO) スジャリッチョン・スランパイ●(17日、東京・後楽園ホール) 世界ユース選手権優勝などアマチュア7冠の坂井優太(大橋)が17日、プロ2戦目…

◆プロボクシング ▽スーパーバンタム級(契約体重54・0キロ以下)8回戦 〇坂井優太 (2回TKO) スジャリッチョン・スランパイ●(17日、東京・後楽園ホール)

 世界ユース選手権優勝などアマチュア7冠の坂井優太(大橋)が17日、プロ2戦目で8回戦を戦い、スジャリッチョン・スランパイ(タイ)に2回TKO勝ちした。

 戦績は19歳の坂井が2勝(2KO)、スジャリッチョンが3勝(3KO)1敗。

 相手の体重超過は“ハンデ”だったのか。スジャリッチョンは前日計量で55・3キロと1・3キロも体重超過。試合の当日計量で58・3キロ以下なら試合開催という条件をクリアしてリングに上がった。当日計量に立ち合って試合ができることを確認した坂井は序盤から積極的に前に出た。切れ味鋭いジャブ、強烈なワンツーを打ち込む。倒し切れなかったが、絶妙な左カウンターで会場を沸かせた。スジャリッチョンは早々に戦意喪失気味だ。初回終了間際、ボディーから左フックをひっかけるとダウンを奪った。

 2回、強烈な左で2度目のダウンを演出。相手は立ち上がったが、強打でふらつかせたところをレフェリーが割って入って試合を止めた。

 「当日計量をクリアしてホッとしました。相手の体重超過があったことを考えたら、いい2戦目だったと思う」と坂井。6月のデビュー戦では、韓国スーパーバンタム級3位キム・ジヨン(韓国)に2回TKO勝ち。初回にダウンを奪い、2回に連打で試合を決めた。だが、「前回は緊張していたようで、動きがコントロールできなかった。この4か月でイチから想定し直して、今日は冷静にできた。惜しいカウンターが2回くらいあったので、もう少し力まず打てればよかった」と振り返った。

 2戦目で初の8回戦。体力をつけるため、徹底的に走り込みをしたという。ミットを持つ父・伸克さんは「(パンチは)過去イチのキレだった」と目を細めた。

 坂井の次の試合で、“同期”の田中空(大橋)が同じく2戦目で東洋太平洋ランカーに2回TKO勝ちした。「僕はまだランカーとやっていないので、(田中が)うらやましい。ハラハラ感がある試合の方が僕のパフォーマンスは出せる」と話しながらも「このまま勝ち続ければチャンスは来ると思う。僕は練習をするだけ」と、状況次第では年内に3戦目の可能性があることを想定しながら気を引き締めていた。