満を持して、ポストシーズンのマウンドに上がる。日本ハムの伊藤大海投手(27)がCSファイナルステージ初戦のソフトバンク戦(16日、みずほペイペイドーム)に先発。「リーグ優勝したのはホークスなので、その悔しさをぶつけながら、愉しみながら勝負…

 満を持して、ポストシーズンのマウンドに上がる。日本ハムの伊藤大海投手(27)がCSファイナルステージ初戦のソフトバンク戦(16日、みずほペイペイドーム)に先発。「リーグ優勝したのはホークスなので、その悔しさをぶつけながら、愉しみながら勝負できたらと思います」と誓った。

 仲間を信じて待った。14勝で最多勝に輝き、名実共にエースとなった今季。負けられないCSではファーストステージでの先発がセオリー。だが、リーグ覇者との初戦に照準を合わせてきた。チームも初戦黒星から連勝で突破。登板の機会を作った。「絶対回ってくるものだと思って、準備していました。そういう気持ちがチームとして見えた2つのゲームだったので、そういう思いは背負っていきたいなと思います」と誓う。

 14勝目を挙げた9月26日の楽天戦(エスコンフィールド)の翌日だった。監督室で新庄監督からファイナル初戦の先発を提案された。「僕も監督も同意見だった。日本シリーズに出られなかったら、ここで負けてもファイナルで負けても一緒という考えは変わらなかったので」。新庄監督の描くシナリオに即答した。

 ソフトバンク戦の今季の対戦成績は4勝1敗、防御率2・63。敵地だと2勝0敗、1・57と圧倒した。「わくわくもしますし、楽しみですけど、すごく落ち着いている、自分自身落ち着いている。いい準備ができたのもありますし、変に気負いすぎていない自分もいるので、大丈夫そうかなっていうのはあります」と泰然と立ちはだかる思い。柳田、近藤が復帰する相手打線にも「ぱっと戻ってきて打てるほど甘くないと思うので、そこは思い切っていきたいなと思います」と言い切った。

 見守るしかなかった第1ステージ。「すごかったです。初戦の雰囲気は怪しかったですけど、そこから奮起してすごくチームの状態もいいと思いますし、このまま勢い乗って、こっちが先に試合しているので、そのアドバンテージはあるので、思い切って愉しんでいけたらなと思います」と言う。

 今度は自らが引っ張る番。「今のファイターズだったら1球でとか、一振りでとか、球場の雰囲気も変えてしまうようなそんな不思議な雰囲気を持っているので、それをしっかり発揮できればこっちのペースだと思うので、ファイターズの野球をできるようにしっかり準備していきたい」。仲間の支えを受けながら、エースの役割を果たす。