岡田監督は昨年、チームを日本一に導いた(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext 阪神は14日、球団OBである藤川球児氏の監督就任を発表した。 投手出身監督としては星野仙一氏以来、22年ぶり。現役時代は「火の玉ストレート」で知ら…
岡田監督は昨年、チームを日本一に導いた(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext
阪神は14日、球団OBである藤川球児氏の監督就任を発表した。
投手出身監督としては星野仙一氏以来、22年ぶり。現役時代は「火の玉ストレート」で知られ、チームを支えた剛腕が今季2位に終わったチームをどのように導いていくかも注目となる。
一方で2シーズン限りで退任した岡田彰布監督へのファンからの反響も未だ大きいものとなっている。
昨年は18年ぶりのリーグ優勝、38年ぶりの日本一に導いた。今季は打線が上向かず苦しい状態が長く続く中、主軸をファームに落とし、シーズン終盤には左腕の高橋遥人を戦いの輪に戻すなど、名将らしいさい配でシーズンを2位フィニッシュに持ち込んだ。
しかし迎えたCSファーストSは淡泊な打撃が目立った。シーズン3位のDeNAがキャプテン、牧秀悟を中心に、佐野恵太、タイラー・オースティンの強力打線で得点を重ねる中、シーズン最終戦となった13日の試合は3-10と大敗。あっけない幕切れともなった。
そんな中、指揮官の"最後のつぶやき"に注目が高まっている。
8点をリードされた9回一死走者なしの場面で代打で起用された原口文仁は上茶谷大河の高め直球を完ぺきに捉え、左翼席に放り込んだ。
ワンサイドゲームとなる中、代打の神様が意地を見せたが、これには戦況を厳しく見守る場面が多かった指揮官も笑顔を見せた。
ダイヤモンドを1周した原口と右手を合わせた岡田監督は小声で「ありがとうな」と、声を発しているように見える。この言葉を聞いた原口も涙ぐんでいた。
2019年に大腸がんを発症し、今年1月に完治を報告した原口は岡田監督復帰シーズンの昨季、チームで初本塁打を放ったことで知られる。
要所の勝負強さ、ナインを盛り上げるモチベーターとしても知られ、岡田監督も頼りにしてきた。
このシーンが「DAZN」のXやスポーツ番組で流されると、SNS上でも「涙が止まらない」「一生語り継ぐ」「感動した」「岡田監督、ありがとう」「2人の絆が熱すぎる」「胸アツすぎる!」など、阪神ファンの間で反響が拡がっている。
岡田監督は最終戦となった13日の試合後に昨季日本一となったチーム、ナインへの苦言をあえて語った。すべては未来の常勝軍団を願うからこそ。チーム再建に深い愛情を注ぎ続けた名将がまた一人、去ることになった。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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