「ナ・リーグ・地区シリーズ、ドジャース2-0パドレス」(11日、ロサンゼルス) ドジャースが完封でパドレスを下し、3年ぶりの地区シリーズ突破。優勝決定シリーズ進出を決めた。先発の山本由伸投手が5回無失点の快投でポストシーズン初勝利。リリー…

 「ナ・リーグ・地区シリーズ、ドジャース2-0パドレス」(11日、ロサンゼルス)

 ドジャースが完封でパドレスを下し、3年ぶりの地区シリーズ突破。優勝決定シリーズ進出を決めた。先発の山本由伸投手が5回無失点の快投でポストシーズン初勝利。リリーフ陣も無失点でバトンをつなぎ、運命の第5戦を制した。

 勝利への流れを作ったのは山本だった。課題とされていた立ち上がり、カーブ&内角を効果的につくなどKOされた第1戦から配球パターンを変えた。アラエズ、タティス、プロファーを10球で打ち取ってリズムを作ると、二回もスコアボードにゼロを刻んだ。

 そして三回、1死からヒガシオカ、アラエズに連打を浴びて一、二塁のピンチを招く。タティスにはカウント3-1とボールが先行したが、5球目のスライダーを引っかけさせて三ゴロ併殺打に仕留めた。マウンドでは絶叫し、胸を張ってベンチへ。悔しさにまみれた第1戦の姿はもうなかった。

 四回、五回と三者凡退。先発の責任を果たすと、ベンチでロバーツ監督と歓喜のハグをかわした。さらに大谷翔平選手からは頭をなでられ、表情をゆるめた右腕。最高の形でバトンをつないだ。

 2番手のフィリップスは1回2/3をパーフェクト。3番手のベシアもきっちりと打者1人を仕留めた。イニングをまたごうとした八回の投球練習中にアクシデントがあり緊急降板したが、スクランブル登板のコーペックが不安を振り払うかのように三者凡退に仕留めた。

 打線はK・ヘルナンデスの先制ソロで山本を援護すると、七回にはT・ヘルナンデスがダルビッシュの失投を見逃さず左翼席へ貴重な追加点となるソロをたたきこんだ。第2戦で封じ込まれていたダルビッシュからソロ2発でリードを奪い、勝利。大谷が4打数ノーヒットに抑え込まれた中、チームの総合力で次なる舞台の切符を手にした。

 試合後にはシャンパンファイトも行われ、山本は「しっかり自分の仕事ができて、チームも勝てたんでうれしいです」と語った。インタビュー中には大谷が「ウェーイ!」と言って顔面にシャンパンを噴射する一幕も。喜びを分かち合っていた。