「ユニホームを着ると、チャンピオンになるプレッシャーが常にかかる。ロサンゼルスはチャンピオンの街だ。我々はそれを受け入れているんだ」 9月26日、3年連続の地区優勝を決めた直後のインタビュー。ドジャースのデーブ・ロバーツ監督(52)は、強…
「ユニホームを着ると、チャンピオンになるプレッシャーが常にかかる。ロサンゼルスはチャンピオンの街だ。我々はそれを受け入れているんだ」
9月26日、3年連続の地区優勝を決めた直後のインタビュー。ドジャースのデーブ・ロバーツ監督(52)は、強豪を率いる誇りを言葉ににじませた。
2016年に監督に就任し9年目。この間、チームがポストシーズン(PS)進出を逃したことはない。
アフリカ系米国人の父、日本人の母の間に沖縄県で生まれ、米国で育った。
現役時代は盗塁の名手としてならした。特に大リーグファンの間で有名なのが04年、レッドソックス時代にPSのリーグ優勝決定シリーズで決めた走りだ。
強烈なライバル関係のヤンキースを相手に、チームは3連敗を喫して追い込まれていた。もう負けられない4戦目。1点を追いかける九回に、代走として二盗を成功させた。
レッドソックスは息を吹き返し、ヤンキースに4連勝。そして、「世界一」まで駆け上がった。
20年には監督としてもワールドチャンピオンを勝ち取った。
選手からは「Doc(ドック)」の愛称で親しまれる。Dave Robertsのイニシャル、「DR」から、「Doctor」、「Doc」と派生した。
大谷翔平との相性もバッチリだ。
ロバーツ監督がドジャースに所属していた02~04年途中で放った本塁打は7本。長らく、日本生まれの選手の球団最多記録だった。
監督は、その記録を大谷が抜いたら高級車ポルシェをねだろうと冗談を言っていた。すると、大谷はミニカーのポルシェで応じた。
ロバーツ監督は今季、救援投手がピンチを招くと、マウンドで抱き寄せて励ます場面もあった。
ユーモアがあり、こまやかな気づかいもできる人柄だからこそスター軍団を束ねられるのだろう。