球団史上初のリーグ連覇を逃した阪神が、12日から始まるCSファーストS(甲子園)で2年連続日本一を目指す。相手はDeNA。今季の対戦成績は13勝11敗1分け、甲子園でも5勝4敗と接戦を演じている。巨人が待つCSファイナルSに向け、デイリー…

 球団史上初のリーグ連覇を逃した阪神が、12日から始まるCSファーストS(甲子園)で2年連続日本一を目指す。相手はDeNA。今季の対戦成績は13勝11敗1分け、甲子園でも5勝4敗と接戦を演じている。巨人が待つCSファイナルSに向け、デイリースポーツ評論家・中田良弘氏が関門突破への金言を送った。

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 阪神は初戦先発が才木と予想されるが、短期決戦だけに先手必勝。とにかくこの初戦をきっちり取ることが重要だ。才木はシーズン終盤は疲れが見えてきて、真っすぐで空振りが取れなくなっていた。ただ、CSまで間隔が空くことで疲労も取れると思うので、いい状態に戻して、もうひと踏ん張りしてほしい。

 DeNA打線はオースティンを筆頭に佐野、宮崎ら強力な中軸がそろっているので、その前に走者を出さないように気をつけたい。打線を勢いに乗せないためにも先取点は与えたくない。先発投手が五、六回まで1、2点に抑えられれば、強力なリリーフ陣が控えている阪神の勝ちパターンに持ち込める。

 打線では森下がキーマンになる。シーズン終盤、チャンスで見せた勝負強さは見事だった。ストライクゾーンに来た球を迷いなくフルスイングできていたことが好結果につながった。大山、佐藤輝も今季、DeNA戦ではチャンスでよく打っているので、相手にも嫌なイメージは残っているだろう。9月10、11日の甲子園で、CS先発が予想される東とジャクソンをともに六回途中KOしているのも好材料だ。

 そして、何よりも甲子園で戦えるというのが阪神にとって一番のアドバンテージとなる。DeNA打線を考えれば、狭い横浜スタジアムより、広い球場の方がいいし、阪神ファンの大声援が大きな後押しとなる。