毎日王冠と同じく秋のGI競走を占う意味で重要なレース。優勝馬には天皇賞(秋)への優先出走権が付与され、15年ラブリーデイはここをステップに天皇賞(秋)に優勝しているものの、現実的にはジャパンCへと進む馬が多く、22年ヴェラアズール、17…

 毎日王冠と同じく秋のGI競走を占う意味で重要なレース。優勝馬には天皇賞(秋)への優先出走権が付与され、15年ラブリーデイはここをステップに天皇賞(秋)に優勝しているものの、現実的にはジャパンCへと進む馬が多く、22年ヴェラアズール、17年シュヴァルグラン(3着)、16年キタサンブラックの3頭がジャパンCへと直行して勝利している。京都競馬場2400mコースはスピードの持続力とともに瞬発力が求められるコースで、阪神競馬場で行われた21、22年を除く過去10年で上がり3ハロン最速馬は[3-1-0-4]だ。

 ◎サトノグランツは京都新聞杯、そして神戸新聞杯優勝馬。春の日経新春杯は勝ったブローザホーンよりも0.5kg重いハンデを背負って0.3秒差3着。この時は大外枠から半マイル通過45.6秒というハイペースを追走し、最後は坂の下りを利して1度は先頭に立つ積極策で、悪い内容ではなかった。ドバイ遠征を挟み、トップハンデで出走した春の目黒記念も残り100m付近で先頭に立って見せ場を作った。休み明けは苦にしないタイプで57kgなら見せ場以上を期待できそうだ。

 〇ブローザホーンは京都競馬場で行われた宝塚記念優勝馬で、天皇賞(春)2着馬。京都競馬場は[3-1-0-1]と得意としており、心房細動を発症した昨年の京都大賞典以外はすべて上位入線を果たしている。同距離同コースの日経新春杯をメンバー最速の末脚で勝利しているのだから舞台に不安はない。宝塚記念のあと、夏をリフレッシュ放牧で過ごしての復帰初戦。420kg台の小柄な馬で、休み明けを苦にするタイプではないが、今回は2番手とさせてもらった。

 ▲プラダリアは昨年の優勝馬で、今春の京都記念優勝馬。3歳春には青葉賞にも勝利している。京都競馬場は[2-0-0-1]で、2400mの距離は[3-0-0-1]。宝塚記念の0.4秒差4着と、日本ダービー5着以外はすべて先頭ゴールインを果たしている。前走の宝塚記念は坂の頂上付近で先頭に立ち、そのままゴールを目指したが上位馬の決め手に屈する形となった。それでも2着ソールオリエンス、3着ベラジオオペラとはクビ+クビなら悲観する必要はない。

 △スマートファントムは御堂筋S優勝馬で、天皇賞(春)4着。天皇賞(春)は初めて58kgを背負う中、大外枠から下げてインコースで息を潜め、最後は2着ブローザホーンを上回る末脚で追い込んできた。前が崩れる展開なら怖い1頭だ。今春の天皇賞3着で衰えのないところを示した△ディープボンドと、目黒記念2着△シュヴァリエローズも無視できない存在だ。