◆女子プロゴルフツアー スタンレーレディスホンダ 第2日(5日、静岡・東名CC=6610ヤード、パー72) 前日に日没サスペンデッドとなった第1ラウンド(R)後に第2Rが行われ、4位で出たプロ3年目の佐藤心結(みゆ、21)=ニトリ=が5バー…

◆女子プロゴルフツアー スタンレーレディスホンダ 第2日(5日、静岡・東名CC=6610ヤード、パー72)

 前日に日没サスペンデッドとなった第1ラウンド(R)後に第2Rが行われ、4位で出たプロ3年目の佐藤心結(みゆ、21)=ニトリ=が5バーディー、ボギーなしの67で回り、通算11アンダーで首位に並んだ。今季7勝の竹田麗央(りお、21)=ヤマエグループHD=らと同じ2003年度生まれの「ダイヤモンド世代」が初優勝に王手。アマチュア時代に最終日をトップで迎えながら、プレーオフの末に渋野日向子(25)=サントリー=に敗れた21年大会のリベンジに挑む。

 佐藤に3年前の雪辱の機会が訪れた。高校3年のアマチュアだった2021年大会。首位で最終日を迎えるも70と伸ばしきれず、4人によるプレーオフの末に渋野日向子に敗れた。「自分にとって思い入れのある試合。2021年は2021年、今年は今年で別で考えていきたいけど、本当にいいイメージはある」。同じくトップの位置から、最後の18ホールに向かう。

 ショットの悩みが解消されたのは、初日のスタート前だった。球がクラブフェースのヒール側に当たることが多かったが、打点のズレを修正し「自分の中で安心材料になった」。自信とともに、ショットがよみがえった。第2ラウンドの6番パー3で5アイアンでの第1打を2メートルにつけ、3連続バーディーを呼び込み波に乗った。

 今季は予選落ちが17回と苦戦が続き、現在のメルセデスランクは84位と低迷。ツアールーキーだった22年から保持してきたシード喪失の危機に追い込まれている。出場資格がなかった前週の日本女子オープン最終日をコースで観戦。優勝した同学年の竹田のプレーに熱視線を注いだ。「麗央はピンチになったときのリカバリーがうまい。簡単にスコアを落とさないし、食らいついている。そういう強さを感じた」。今週は「耐える」ことを自らに課し、パーをセーブ。5メートルをねじ込みながら、この日の27ホールをボギーなしで終えた。

 2週前のミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンから、21年大会で使用していたパターに戻し、グリーン上でもさえを見せる。同じ03年度生まれは今季、竹田が7勝、川崎春花が3勝を挙げツアーを席巻中。「リズム良く自分のゴルフができれば、最後までいい位置で戦えると思う。目の前のプレーに集中したい」。「ダイヤモンド世代」6人目の勝利へ、今度こそ逃げ切ってみせる。(高木 恵)

 ◆佐藤 心結(さとう・みゆ)2003年7月21日、神奈川・小田原市生まれ。21歳。茨城・明秀学園日立高卒。7歳で祖父の影響でゴルフを始める。21年の日本女子アマで3位、22年にプロ転向した。メルセデスランクは22年が29位、23年が39位。運動神経抜群で、小5でソフトボール投げ44メートルを記録。スポーツ歴はサッカー、陸上・砲丸投げ。憧れの選手は畑岡奈紗とリディア・コ(ニュージーランド)。得意クラブはドライバー。家族は両親、兄。161センチ、57キロ。