「女子ゴルフ・スタンレー・レディースホンダ・第2日」(5日、東名CC=パー72) 日没サスペンデッドとなっていた第1ラウンドの続きと第2ラウンドが行われた。佐藤心結(21)=ニトリ=が第1ラウンドを6アンダーの4位で終え、続く第2ラウンド…

 「女子ゴルフ・スタンレー・レディースホンダ・第2日」(5日、東名CC=パー72)

 日没サスペンデッドとなっていた第1ラウンドの続きと第2ラウンドが行われた。佐藤心結(21)=ニトリ=が第1ラウンドを6アンダーの4位で終え、続く第2ラウンドは5バーディー、ボギーなしの67をマーク。通算11アンダーで、河本結と並ぶ首位に立った。2打差の3位に尾関彩美悠と高木優奈。前週Vの竹田麗央が7アンダーの8位につけた。山下美夢有は第1ラウンド再開前に発熱のため棄権した。

 3年前、佐藤はこのコースで大粒の涙を流した。「思い入れのある試合」と振り返るアマチュアで出場した21年。2日目に首位に立ちながらも、最終日は渋野日向子らとのプレーオフにもつれて惜敗した。相手は違えど、今年再び最終日を首位で迎えることに成功。リベンジの舞台にこぎつけた。

 この日、握っていたのは3年前と同じパター。それが功を奏した。順延となっていた第1ラウンドの続きで三つ伸ばすと、第2ラウンドは6番から3連続バーディーと好プレー連発。特に12番は圧巻だった。15メートルをねじ込んで2桁アンダーに到達。長いパーパットもしのぎ続けて「リズムが良かった」とうなずいた。

 03年度生まれ“ダイヤモンド世代”の一人で、頭角を現すのは早かったが、今季は大スランプを経験。8月のNEC軽井沢72までの出場22戦で、17度の予選落ちと苦しんだ。9月以降にようやく長いトンネルから脱出。そして、さらなる上昇のきっかけをロープの外で見つけた。

 出場できなかった前週の日本女子オープン選手権の最終日を現地観戦。そこで自身の弱点を見つめ直した。「優勝する人はボギーが少ない。自分と何が違うのか考えた時に、やっぱり耐える力があるかないか」。日本一をつかんだ同世代の竹田は、今季リカバリー率をぐんと上げて7勝の大躍進。必要なものは、ここ一番で粘る力だった。

 2日間でボギー数はわずか一つ。学びをすぐに生かした。今季はポイントランキング84位でシード陥落の危機も迫る。「頭にはあるけど意識はしたくない。目の前のプレーに集中できれば」と佐藤。残り18ホールを耐えきって、一発逆転シードと栄光をつかむ。

 ◆佐藤心結(さとう・みゆ)2003年7月21日、神奈川県小田原市出身。7歳でゴルフを始めた。明秀学園日立高出身。21年の日本女子アマ3位と上位で戦うと、10月のスタンレー・レディースホンダでは渋野日向子らとプレーオフの接戦を演じ、惜敗の2位。同年11月のプロテストに一発合格した。スポーツ歴は陸上砲丸投げ。趣味は長風呂。161センチ、57キロ。