大谷翔平選手(30)と山本由伸投手(26)が所属するドジャースが5日(日本時間6日)、本拠地ドジャースタジアムでダルビッシュ有(38)、松井裕樹(28)両投手を擁するパドレスと地区シリーズ第1戦を戦う。「1番・指名打者」で出場見込みの大谷…

 大谷翔平選手(30)と山本由伸投手(26)が所属するドジャースが5日(日本時間6日)、本拠地ドジャースタジアムでダルビッシュ有(38)、松井裕樹(28)両投手を擁するパドレスと地区シリーズ第1戦を戦う。「1番・指名打者」で出場見込みの大谷と、急きょ「開幕投手」に指名された山本は本番前日の4日(同5日)に記者会見し、意気込みを語った。

 絶妙なタイミングで放ったひと言に会見場が大きな笑いに包まれた。

 「初のポストシーズンで緊張してますか?」

 質問に大谷は通訳を介すことなく、食い気味に「NOPE(ノープ、日本語でぜーんぜんの意)」と返した。「NO」よりもくだけた言い回しにどっと沸く。メジャー7年目の貫禄だった。

 「NOPE」の理由を聞かれると「そのために小さい頃から練習してきてますし、こういう舞台でプレーしたいという思いでやってきた。楽しみだなあという方が今は大きいですかね」と言った。

 過去6年の『10月』に楽しい思い出は少ない。18年は右肘手術を受けた直後の病室で、ド軍が32年ぶりに頂点に立った20年はトレーニング施設のあるシアトルで、他の選手が躍動する姿をテレビで見ていた。「悔しい思いの方が強いかなと思います」。チームメートからは「初めてだからっていじられることはあります」と明かした。

 最終戦からこの日までの5日間は紅白戦に「1日2打席」のペースで出場し、実戦感覚の維持に努めた。自宅では「いつもよりゆっくりめに起きて、(真美子夫人が作る)おいしいご飯を食べて、(愛犬デコピンと)庭で遊んでって感じでした」と私生活の一端を明かした。

 本拠地で迎えるパ軍は同地区のライバルであり、直接対決5勝8敗の強敵だ。今季は対戦打率・326を記録しているが「自分では把握していない。球界の中でも素晴らしい投手陣。冷静に自分の打席を送ることができれば、十分に数字は残る」と大谷。ロバーツ監督は「常軌を逸する才能を持った選手。いろんな方法で試合の流れを変えられる」と全幅の信頼を寄せる。

 攻撃の先陣を切る。「まずは第1打席をしっかりと大事にして入りたい」。大谷が6年間の思いをバットに込めて豪快な一打を放つ。