大相撲秋場所で2回目の優勝を果たし、大関昇進を確実にした関脇大の里(24)=二所ノ関=が千秋楽から一夜明けた23日、茨城県阿見町の部屋で会見した。新大関として迎える九州場所(11月10日初日、福岡国際センター)を早くも見据え、日本出身力士…

 大相撲秋場所で2回目の優勝を果たし、大関昇進を確実にした関脇大の里(24)=二所ノ関=が千秋楽から一夜明けた23日、茨城県阿見町の部屋で会見した。新大関として迎える九州場所(11月10日初日、福岡国際センター)を早くも見据え、日本出身力士では師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)以来となる2場所連続優勝へ意欲。歴史的スピードで番付を駆け上がる大器が、新たな目標に照準を合わせた。

 心地よい疲労を感じながら、視線は早くも先に向いていた。2回目の賜杯は、歓喜にも増して新たなモチベーションをかき立てた。「また次に向けてより一層頑張らなあかんという気持ちになる」。少し疲れた様子をのぞかせながらも、大の里の言葉は力強かった。

 挑むのは7月に逃した連覇だ。夏場所で史上最速V。優勝力士として臨んだ名古屋場所は「考え過ぎた」結果、9勝にとどまった。反省を生かした秋場所は「思い切っていくだけ」と雑念を封印。優勝と大関を手にした。

 2場所連続優勝は、日本出身では師匠である稀勢の里の2017年初、春場所が最後。早くも訪れた2度目のチャレンジに「名古屋で一回失敗している。次はその番付(大関)になっていると思う。次は思い切って、九州場所に向けて頑張りたい」と力を込めた。さらに大関以下で年間3回以上の優勝を飾れば、94年の貴ノ花(4回)以来30年ぶりの快記録となる。

 自身のしこ名は“相撲の神様”と称された大関大ノ里に由来する。昇進が迫り「名前をいただいたからには、絶対その番付までいきたいと、入門する前から思っていた。こんなに早く大ノ里さんの番付にいけることはすごく光栄」と喜んだ。25日の昇進伝達式の口上は「まだ何も考えていない。頭真っ白。白紙です」と残り2日で仕上げる構えだ。初土俵からわずか1年半足らずで誕生する“ちょんまげ大関”。新たな地位での活躍を誓い、晴れの日を迎える。