<阪神0-1巨人>◇23日◇甲子園悔しすぎる1敗…。2位阪神が首位巨人との天王山2戦目で完封負けを喫した。「1-0」勝利から一夜明け、「0-1」敗戦でやり返された。勝てばゲーム差なしに迫っていた一戦で連勝ならず。岡田彰布監督(66)は試合後…

<阪神0-1巨人>◇23日◇甲子園

悔しすぎる1敗…。2位阪神が首位巨人との天王山2戦目で完封負けを喫した。

「1-0」勝利から一夜明け、「0-1」敗戦でやり返された。勝てばゲーム差なしに迫っていた一戦で連勝ならず。岡田彰布監督(66)は試合後、取材に応じなかった。今季4戦4勝だった高橋遥人投手(28)が7回に3連打を浴びて復帰後初黒星。打線は巨人と同じ6安打を放って好機をつくりながら、あと1本が出ず今季7度目の0-1負けを食らった。望みをつなぐ逆転優勝へ、残り5試合はもう負けられない。

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前夜の歓喜がウソのように、試合後のベンチ裏は静まり返っていた。敗戦からしばらく経った後、姿を見せた岡田監督は報道陣の取材には応じなかった。悔しさを押し殺すように1人無言で、静かに甲子園を後にした。

「1戦1戦、なんとか勝ちを拾っていくだけ」。前日22日の試合後、指揮官はそう話していたが、この日はわずかな差で白星をこぼした。

初回は先頭近本の左前打から2死一、三塁と好機をつくるも、5番佐藤輝が外のスライダーに空振り三振。佐藤輝は3回2死三塁でも再び外角スライダーに空振り三振を喫した。「そりゃあ、悔しいですよ」。再三の好機を生かせなかった主砲は悔いを隠せない。

中4日でやってきた巨人先発グリフィンの変化球に苦戦。6回無死二塁では2番手ケラーの155キロ直球を打ち損じ、浅い中飛で走者を進めることもできなかった。「そうっすね…。悔しいっすね」。絞り出すように繰り返した。巨人と同じチーム6安打を放ちながら、勝負どころでのあと1本が足りなかった。

負けられない天王山2連戦。初戦はチーム勝ち頭の才木に、そして2戦目は今季4戦4勝だった高橋に託した。度重なるケガから今年8月に復帰後、無敗の左腕はこの日も好投。6回まで散発2安打と巨人打線を圧倒したが、7回にまさかの3連打を浴び失点。これが決勝点となってしまった。

1つの勝敗で逆転優勝への情勢はガラリと変わった。阪神が連勝していれば、首位巨人にゲーム差なしまで迫っていた。しかし前夜とは正反対の今季7度目の0-1負けを喫し、ゲーム差は再び2に広がった。巨人戦で1-0で勝利した次戦に0-1で敗れるのは、球団史上初のことだ。

それでも後ろを振り返ってはいられない。残り5試合。佐藤輝は「頑張ります」と短い言葉に決意を込めた。3日間は試合がなく、次戦は27日広島戦(マツダスタジアム)。逆転優勝へ望みをつなぐため、もう勝ち続けるしかない。【磯綾乃】

▼前日22日巨人戦に1-0で勝った阪神が、23日は0-1で敗れた。1-0勝利の次の試合に0-1敗北は、14年9月29、30日のいずれもDeNA戦で記録して以来10年ぶり。なお巨人戦に限れば、1リーグ時代も含め球団初となった。

▼阪神の自力優勝復活は最短で27日の広島戦、優勝は29日DeNA戦へとそれぞれ伸びた。なお巨人の優勝は最短で27日の中日戦。