<大相撲秋場所>◇13日目◇20日◇東京・両国国技館関脇大の里(24=二所ノ関)が、大関昇進を「当確」とする12勝目を挙げた。結びの一番で大関琴桜を撃破。取組前まで1勝3敗と、合口が良いとはいえなかった、今場所出場力士の中で番付最高位の相手…

<大相撲秋場所>◇13日目◇20日◇東京・両国国技館

関脇大の里(24=二所ノ関)が、大関昇進を「当確」とする12勝目を挙げた。

結びの一番で大関琴桜を撃破。取組前まで1勝3敗と、合口が良いとはいえなかった、今場所出場力士の中で番付最高位の相手を破った。前日12日目は、相撲巧者の前頭若隆景に敗れたが連敗せず、優勝争いの単独トップを守った。大関昇進目安は「三役で直近3場所33勝」で、大の里は小結だった5月の夏場所で12勝を挙げて初優勝。関脇だった7月の名古屋場所は9勝で、今場所は12勝を挙げれば目安に到達する状況だった。その目安に2日間残して到達し「当確」ランプを点灯させた。

前日の若隆景戦は、何度も勝機があったが生かせず、逆転で初黒星を喫した。もろ手突きの立ち合いから、持ち前の馬力で一気に若隆景を土俵際に押し込んだ。だが脇が甘く、もろ差しを許して後退。そこから体を左右に揺さぶって突き落とし、相手の左手は土俵に触れる寸前。バランスを崩したが畳みかけられなかった。最後も土俵際まで押し込みながら、腰高のまま圧力をかけようとしたため、再びもろ差しを許して逆転で寄り切られた。

前日の取組後は「昨日の落とし穴に今日、はまった感じ。気持ちとしてはスッキリした」などと、11連勝中よりも冗舌に話した。11日目の前頭琴勝峰戦は辛勝。流れや内容の悪さを感じていた様子だった。一方で「攻めて負けたので。明日から集中したい」と、再び良い流れに向いている感触も口にしていた中で、連敗せずに12勝目を挙げた。残り2日間となり、2度目の賜杯に、また1歩近づいた。大関昇進前3場所のうち、2場所で優勝となれば前例がなく、快挙で大関昇進に花を添えることになる。