「巨人2-2DeNA」(18日、東京ドーム) 巨人・阿部慎之助監督は執念のドローで優勝へのマジック「9」を初点灯させたが、試合後の会見は行わなかった。 勝負手を見せたのは1点を勝ち越された直後の八回だ。無死一塁から浅野に強攻策を指示。De…

 「巨人2-2DeNA」(18日、東京ドーム)

 巨人・阿部慎之助監督は執念のドローで優勝へのマジック「9」を初点灯させたが、試合後の会見は行わなかった。

 勝負手を見せたのは1点を勝ち越された直後の八回だ。無死一塁から浅野に強攻策を指示。DeNA側が送りバントを警戒して牽制を入れたり、ボールから入るなどしたが、浅野はバントの構えを一切見せず。追い込まれてからの一球に食らいつき、見事に左前にはじき返した。

 その後、オコエが送りバントを決め、岸田がしぶとく二ゴロを放って三塁走者の岡本和がヘッドスライディングでホームに生還。試合を振り出しに戻した。

 以降はリリーフ陣が無失点でつなぎ、延長十二回を高梨が三者凡退に抑えるとベンチで吠えた阿部監督。その裏、無死一塁から岡本和がベンチを出て打席に向かう際には何か言葉をかけるなど、精力的に動いた。

 ただ2位・阪神は5連勝でゲーム差を1・5に詰めてきた。それだけに優勝マジックという節目を迎えても、最後は2死三塁のサヨナラ機を決められなかったことで悲喜こもごもの結果となった。ただ優勝決定は勝率で決まるため、上位チームの引き分けは「価値あるドロー」とされる。勝ちきれなかったが、負けなかったことも大きなゲームとなった。