<中日3-8阪神>◇18日◇バンテリンドーム阪神村上頌樹投手(26)が思い出の地で価値ある勝利をつかんだ。相手打線の猛追を振りきり5回4安打2失点。リードを渡さず今季7勝目を手にした。「先制点を与えないことが大事だと思っていた。立ち上がりか…

<中日3-8阪神>◇18日◇バンテリンドーム

阪神村上頌樹投手(26)が思い出の地で価値ある勝利をつかんだ。相手打線の猛追を振りきり5回4安打2失点。リードを渡さず今季7勝目を手にした。

「先制点を与えないことが大事だと思っていた。立ち上がりからより注意して投げました」

3回まではパーフェクト。3点リードの4回だ。福永に左中間へ適時三塁打を浴びるなど2失点。その後も2死一、三塁を招いたが、最後は板山を空振り三振で踏ん張った。

昨季、プロ初勝利を2安打完封で挙げたのがバンテリンドーム。相手投手もこの日と同じ高橋宏だった。好右腕からこの日は4回に右前適時打を放ち、自身でも援護点。思い出の球場で投打に力を出し切った。

「今年でいえば、なかなか自分の方が勝てないと思われていたと思う。そこで勝ちきれたのはよかった」

岡田監督からは「今年最高のピッチングしたらええだけやん」と送り出されたマウンド。試合前には「絶好調か?」と直接声もかけられた。捕手坂本とも話し合い、緊張をほぐす意味も込めて初回は計測不能の超スローカーブを多投。3者凡退で立ち上がりを無失点に抑えた。

「いろいろ話しながらできたので。いいリズムにできたのかなと」

首位巨人を猛追するシーズン最終盤。プレッシャーとも工夫して向き合った粘り星だ。初回、打者1人を打ち取ったところで昨季の自身最長イニングも更新。大きな1勝となった。【波部俊之介】