DeNA大和内野手(36)が来季の戦力構想から外れたことが17日、分かった。昨オフに結んだ契約期間は単年。今季限りでの退団が確実となった。高卒入団した阪神には12年間在籍。内外野ともに球界屈指の守備力を誇り、12年から6年連続で100試合出…

DeNA大和内野手(36)が来季の戦力構想から外れたことが17日、分かった。

昨オフに結んだ契約期間は単年。今季限りでの退団が確実となった。

高卒入団した阪神には12年間在籍。内外野ともに球界屈指の守備力を誇り、12年から6年連続で100試合出場をクリアした。中堅レギュラーに定着した14年はゴールデングラブ賞も獲得。17年オフに国内FA権を行使すると、阪神も含めた複数球団による争奪戦の末、DeNAに移籍した。

DeNAでも19年に遊撃レギュラーとして137試合出場を果たすなど、1軍に欠かせない戦力に。堅守のみならず勝負強い打撃でもインパクトを残し続けた。直近の3年間は牧からお願いされる形で鹿児島・鹿屋合同自主トレを継続。チーム最年長プレーヤーとして存在感は大きかった。

ただ、移籍7年目の今季は42試合出場で打率2割4分7厘、3打点。持ち味の勝負強さを発揮できないまま、8月の大半を2軍調整に費やした。1軍復帰していた今月11日の守備練習中には鼻骨骨折の不運にも見舞われ、15日に出場選手登録を抹消されていた。

22年オフには契約更改の席で、幼少期から慢性腎臓病を患っていることを告白。「同じ病気を持つ子供たちに勇気や希望を与えられるのは現役中だけなので」と言葉に力を込めた。23年1月には国内でも数百人しかいない「デント病」であることも判明し、生体腎移植も視野に入れながらプレーを続けてきた。

現時点で通算957安打。目標としてきた1000安打が近づいている。「体はまだ全然動きます」とコンディションに問題はなく、現役続行の道を模索する可能性も十分ある。

◆大和(やまと)本名・前田大和(まえだ・やまと)。1987年(昭62)11月5日、鹿児島県生まれ。樟南で1年夏、3年夏に甲子園出場。05年高校生ドラフト4巡目で阪神入団。14年に外野手としてゴールデングラブ賞獲得。17年オフ、DeNAにFA移籍。遊撃を中心に出場を続け、今年5月19日の中日戦(横浜)で通算1500試合出場。現時点で通算1524試合出場、打率2割5分1厘、12本塁打、282打点、200犠打、93盗塁。177センチ、77キロ。右投げ右打ち。