<ブレーブス0-9ドジャース>◇16日(日本時間17日)◇トゥルーイストパーク【アトランタ(米ジョージア州)16日(日本時間17日)=斎藤庸裕】ドジャース野球で効果的に得点を生み、ブレーブスに連勝した。「1番DH」で出場した大谷翔平投手(3…

<ブレーブス0-9ドジャース>◇16日(日本時間17日)◇トゥルーイストパーク

【アトランタ(米ジョージア州)16日(日本時間17日)=斎藤庸裕】ドジャース野球で効果的に得点を生み、ブレーブスに連勝した。「1番DH」で出場した大谷翔平投手(30)は4打数無安打で2打点。チャンスから2本のゴロで確実に打点を挙げ、チームの大量得点につなげた。先発の山本由伸投手(26)は4回4安打無失点。再三のピンチをしのぎ、救援陣に託した。守りから流れを生み、スキのない走塁と長打で結果的には大勝。優勝マジックを1ケタの「9」とし、最短優勝は21日(日本時間22日)となる。

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無安打の大谷が大勝の起点となった。3点リードの7回1死満塁、第4打席を迎えた。左腕バマーの初球、スライダーにタイミングを崩されて二ゴロとなった。だが二塁手のホーム送球は間に合わず、三塁走者ロハスが好走塁で生還。貴重な1点が入った。その後、2番ベッツの犠飛、4番フリーマンの3ランで一挙6得点。ロバーツ監督は試合後、無安打で2打点を挙げた大谷について「チームの勝ちに貢献してくれている。打線における彼の存在は大きい」と、攻撃への好影響を指摘した。

ドジャース野球が凝縮された戦い方だった。7回、1死から3連続四球で満塁。大谷を迎え、ブ軍は左腕にスイッチした。右方向へ偏る大谷の打球傾向に合わせ、ブ軍の三塁手は遊撃寄りに守備位置を変更。三塁走者ロハスはスキを見逃さず、リードを大きくとった。その結果、大谷の二ゴロで間一髪セーフの好走塁につながった。ロバーツ監督は「勝つことがもちろん大事ではあるが、どうやって勝つか、どう戦うか。この2試合は、どっちに転んでもおかしくなかった。小さなことで、試合の均衡を破っている」と振り返った。

もっとも、流れをつかんだのは守備の粘りからでもあった。4回まで先発の山本が再三のピンチをしのいで無失点。3回無死一塁から2番ソレアに中越え二塁打を浴びたが、中堅手エドマン、二塁手E・ヘルナンデスの中継プレーでホームへ完璧に送球され、クロスプレーでタッチアウトとした。同監督は「素晴らしい送球だった。あれが、流れを変えた」とたたえた。

守りを固め、足を絡めた走塁と長打で一気に得点を奪えるのが、ド軍の強さでもある。大谷は5回にも1死一、三塁から遊ゴロで全力疾走し、併殺崩れで打点を挙げた。無安打で2打点は20年8月29日マリナーズ戦以来、自身2度目のレアケース。シーズン108打点は、04年の松井秀喜に並んで日本人選手で歴代2位タイとなった。チームの2連勝に貢献し、優勝マジックは「9」。着実に、目指す頂点に近づいている。