<東京6大学野球リーグ:早大20-0東大>◇14日◇第1週1日目◇神宮春秋連覇を目指す早大が好スタートを切った。今秋ドラフト候補の吉納(よしのう)翼外野手(4年=東邦)が、満塁弾&3ランで歴代2位に並ぶ1試合7打点の活躍。東大に20-0で圧…

<東京6大学野球リーグ:早大20-0東大>◇14日◇第1週1日目◇神宮

春秋連覇を目指す早大が好スタートを切った。今秋ドラフト候補の吉納(よしのう)翼外野手(4年=東邦)が、満塁弾&3ランで歴代2位に並ぶ1試合7打点の活躍。東大に20-0で圧勝した。同じくプロ志望を表明した慶大・清原正吾内野手(4年=慶応)は5打数0安打。試合は立大が延長11回に5-4でサヨナラ勝ちした。

    ◇    ◇    ◇

東京6大学リーグ、99年目の秋。その幕開けを華々しく飾ったのは早大・吉納だった。4回、バックスクリーン右へ満塁弾。9回は右翼へ3ラン。高校、大学となぜか3ランを量産する左の強打者が、いきなりの7打点。「去年の秋と全く同じ、1試合2本というスタートだったので。今季はしっかり自分が優勝に導きたいです」と頼もしい。

プロになりたい。より良い打撃を求めて試行錯誤の夏。エスコンフィールドで行われたプロアマ交流試合と東京6大学オールスターで、同僚の印出や慶大・清原は本塁打を打った。一方、吉納自身は打撃練習で小宮山監督から右翼3階席へ飛ばしたのみ。悔しさは。「いや、リーグ戦じゃないんで全くないです」。食い気味に答えて笑わせたが、言葉に込めたプライドを形に変えた。

DeNA稲嶺スカウトは「打てる球を選んで、2本ともいい本塁打でした」と目を細めた。吉納は「評価は良くも悪くもいろいろされると思う」と現実を見つめる。進路がかかる大学4年生の秋、一番表現したいことは。「シンプルに僕は、野球が大好きなので。野球に対しての好きという思いをプレーで表現したいです」。まっすぐに伝える秋にする。【金子真仁】

◆東京6大学リーグの1試合最多打点 95年春の矢口健一(早大2年)が立大戦でマークした8打点が最多。矢口は2本塁打を含む4安打を放ち、29年伊丹安広(早大)、76年島本啓次郎(法大)、83年山崎正之(法大)の7打点を更新した。最近は11年秋の中村奨吾(早大1年)や22年秋の宗山塁(明大2年)が1試合7打点を稼ぐも矢口の記録に1歩届かなかった。