「西武-ロッテ」(14日、ベルーナドーム) 今季限りで現役を退く西武・岡田雅利捕手(35)が自身の引退試合で涙の左翼線二塁打を放った。 引退選手特例で出場選手登録されたこの日は「2番・捕手」でスタメン出場。0-1の初回1死走者なしで、ヘル…

 「西武-ロッテ」(14日、ベルーナドーム)

 今季限りで現役を退く西武・岡田雅利捕手(35)が自身の引退試合で涙の左翼線二塁打を放った。

 引退選手特例で出場選手登録されたこの日は「2番・捕手」でスタメン出場。0-1の初回1死走者なしで、ヘルメットを脱ぎ一礼して真っ赤な目で打席へ。1ストライクからフルスイングで2球連続ファウルの後、4球目をとらえた打球が三塁線を破る二塁打となった。岡田は球団を通じコメント。出塁すると宣言していた先頭の源田が粘る姿を見てすでに涙が出そうだったといい「自分が打席に立った時の、球場が割れんばかりの“おかだ“コールは、もう耐えられませんでしたね。絶対に泣かない、と決めていたけどダメでした」と振り返った。

 続く野村大の右飛ではタッチアップして全力疾走。ヘッドスライディングで三塁を陥れた。後続が倒れ生還はならなかったが、二回開始前のイニング間の投球練習でも捕球。その後、柘植への交代が告げられると、場内の大きな拍手に送られてベンチに下がった。

 岡田は大阪桐蔭高-大阪ガスから2014年にドラフト6位で入団。膝のけがに悩まされて手術を受けるなどし、この日の試合が22年の1試合以来の通算326試合目。「今日は不思議と緊張はなく、大きな歓声をいただいて、それがぼくを『よし、やってやろう!』という気持ちにさせてくれて、ヒットが打てたと思います。最高な気分ですし、打率10割で終えられたのはうれしいです」と最後のシーズンを1打数1安打としたことを喜んだ。

 先発マスクもかぶり「最後のバッテリーが羽田でしたが、ピンチになりながらも1点でしのいで、それ以降は良い投球ができていたと思います。羽田も緊張しながらがんばってくれましたし、将来エースになってほしいと思いました。とにかくいまは感謝の気持ちでいっぱいです」とコメントした。