【アトランタ(米ジョージア州)12日(日本時間13日)=四竈衛】前人未到の「50本塁打&50盗塁」へ、“大谷ウイーク”が始まる。ドジャース大谷翔平投手(30)は、13日(同14日)からブレーブス4連戦、マーリンズ3連…

【アトランタ(米ジョージア州)12日(日本時間13日)=四竈衛】前人未到の「50本塁打&50盗塁」へ、“大谷ウイーク”が始まる。ドジャース大谷翔平投手(30)は、13日(同14日)からブレーブス4連戦、マーリンズ3連戦と敵地7連戦に臨む。今回の遠征中にどこまで数字を伸ばすのか、それとも一気に達成するのか-。ナ・リーグ西地区優勝へのカウントダウンとともに、目が離せない。

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大谷ウイークはアトランタのトゥルーイストパークで幕を開ける。大谷は過去6試合で打率3割3分3厘、1本塁打と相性は悪くない。もっとも、ワイルドカード圏内まで「1差」と負けられない戦いの続くブ軍が、ポストシーズン並みの総力戦で挑んでくることは間違いない。

第1戦の新人右腕シュウェレンバックを皮切りに、リーグトップの16勝左腕セール、ベテラン右腕モートン、快速左腕フリードと、先発陣の主軸がスタンバイ。一方で、緊迫した状況では細かい継投だけでなく、大谷との勝負を避ける可能性も十分。ここまで快調なペースで数字を積み重ねる大谷にとっては、誘い球などに手を出さないことがキーポイントとなりそうだ。

11日に「47-48」まで伸ばし、試合後「みんな疲れもたまってきていると思う。何とか粘って1勝でも多く積み重ねれば」と、個人記録ではなく、自軍の勝利への思いを口にした。それでも、周囲からの注目度は高まるばかり。ロバーツ監督も「(17日からの)マイアミで見られるかもしれない」と言った。ローンデポパークでプレーするのは、昨年3月のWBC決勝の米国戦以来となる。抑えで登板し、盟友トラウト(エンゼルス)を空振り三振に仕留め世界一。日本のファンにとっても忘れられない歓喜の場所だ。

5日時点では44本塁打&46盗塁だった。翌日からの6連戦で3本塁&2盗塁を上積みした。盗塁のペースは変わらず、50盗塁達成日は18日マーリンズ戦のままだが、本塁打はペースアップ。3試合早まり、ドジャースタジアムで行う22日ロッキーズ戦となっている。ただ、このままペースが上がれば、今回の7連戦での達成も十分考えられる。

アーチを架け、盗塁に成功するたびに周囲の騒がしさは増していく。あと3発、2盗塁。最短18日の地区優勝とともに、世界中の野球ファンが見つめる「Show-Time」が、いよいよ佳境に近づいてきた。

○…ドジャースの地元紙ロサンゼルスタイムズが、右肘手術からリハビリ中の大谷をプレーオフで救援起用すべきと提言した。ビル・プラシュキー記者が、優勝した20年ワールドシリーズ第6戦で普段先発のウリアスを抑えに起用したことを引き合いに「再び同じような状況に直面したら、大胆な戦術をとる勇気を持つべき」とした。ロバーツ監督は11日に「絶対無理とは言えない」としながらも「けがのリスクを取る価値がない」と否定的な見解を示している。