第101回箱根駅伝(来年1月2、3日)で2年連続8度目の優勝を目指す青学大の選手寮(東京・町田市)が完全リフォームされ、11日に仮住まい先から引っ越し作業が行われた。居室、食堂・厨房(ちゅうぼう)、浴室、トレーニングルーム、マッサージルー…

 第101回箱根駅伝(来年1月2、3日)で2年連続8度目の優勝を目指す青学大の選手寮(東京・町田市)が完全リフォームされ、11日に仮住まい先から引っ越し作業が行われた。居室、食堂・厨房(ちゅうぼう)、浴室、トレーニングルーム、マッサージルームなどが大幅にリフォームされた。田中悠登主将(4年)は「絶対に強くなれる環境です。みんなで感謝して練習を頑張ります」と笑顔で話した。

 「練習では厳しく、寮では楽しく」がチームのモットー。原晋監督(57)は「青学大の選手はオフの時間に外に遊びに行くことがほとんどない。寮にいることが楽しいからです。新しい選手寮はさらに快適になるでしょう」と話す。

 今年1月の第100回箱根駅伝を総合新記録で優勝した後、選手寮は2月から大幅な改築工事が行われた。その間、大学が所有する町田市内のセミナーハウスを仮の選手寮として生活していた。この日、待望のリフォームが完成し、新築同然の寮に選手は大興奮。今季絶好調の鶴川正也(4年)は「オレが最初にトイレを使いました! みんな、きれいに使っていこう」と声を上げると、周囲は笑いに包まれた。

 浴室には温浴槽と冷浴槽が完備。いずれも循環式で冷浴槽は、故障防止のための交代浴に適した水温18度にキープされる。白石光星(4年)は「これで今まで以上に練習を頑張れます」と充実した表情を見せた。

 食堂兼ミーティングルームには壁一面に大きなホワイトボードが設置された。田中、白石ら4年生は「ここで原監督が授業できます。ミーティングし放題です」と笑った。

 トレーニングルーム、マッサージルームも充実。庭にはウッドデッキとなり、青トレと呼ばれる体幹トレーニングをするスペースとなる。

 リフォームの目玉のひとつが厨房と食堂。これまでの寮の厨房は調理する設備が整っていなかったため、選手は業者が配達した食事をとっていたが、10月からチームOBの鶴貝彪雅シェフ(26)が栄養を考慮して調理した作りたての食事を取ることができる。鶴貝シェフが要望した最新型の業務用厨房機や食洗機が設置された。「おいしくて栄養が整った食事を提供していきます。青学大ランナーの食事をつくるので責任を感じています」と鶴貝シェフは表情を引き締めて話した。

 生活拠点が充実することでレベルの高い練習を積むことができる。駅伝シーズン到来を前に青学大が戦う態勢を整えた。