報徳学園の今朝丸裕喜は3回持たず2失点で降板「悔しい結果」 世代ナンバーワン右腕の高校野球は苦い思い出で幕を閉じた。侍ジャパンU-18日本代表は8日、台湾で開催された「第13回 BFA U18アジア選手権」の決勝戦で台湾に1-6で敗れた。2…

報徳学園の今朝丸裕喜は3回持たず2失点で降板「悔しい結果」

 世代ナンバーワン右腕の高校野球は苦い思い出で幕を閉じた。侍ジャパンU-18日本代表は8日、台湾で開催された「第13回 BFA U18アジア選手権」の決勝戦で台湾に1-6で敗れた。2大会ぶり6度目の優勝を目指し、先発した報徳学園の今朝丸裕喜投手(3年)が3回持たず2失点。プロ注目右腕は「予想以上に降板は早かった」と悔しさを口にした。

 決勝戦の朝、先発を託された。「監督も期待してくれているのですが、期待だけで終わるんじゃなくて、しっかり結果を出したい。一人で投げたいっていう気持ちは強い」と意気込んでマウンドに上がった。今朝丸は3日のスリランカ戦と7日の韓国戦の2試合にいずれも救援登板し、被安打ゼロだった。

 しかしこの日は立ち上がりから制球に苦しんだ。3回途中までに4四死球を与え、48球での降板となり「自分としては悔しい結果になりました」と唇をかんだ。海外のマウンドの違いにも苦労した。「言い訳になってしまいますが……硬さや高さが合いませんでした」と最後まで対応できなかったことを反省した。

 納得のいく締めくくりとはならなかったが、発言の節々にスケールの大きさを感じさせた。スリランカ戦の後には取材陣へ“MVP宣言”まで飛び出した。普段は多くを語らず、一歩引いた位置から仲間の会話を眺めることの多い今朝丸。ただ野球となると別人のような気持ちの強さがある。

「日本代表のエースには絶対なりたいというか、そういう気持ちはほかの選手よりは絶対強いかなって思います」。試合前に語っていたその一言に、投手に不可欠な素質が光る。誰にも負けたくない。この悔しさを必ず次のステージで活かして見せる。(木村竜也 / Tatsuya Kimura)