「巨人3-2DeNA」(7日、東京ドーム) 巨人が執念の今季6度目サヨナラ勝ちで首位をキープ。土壇場で首位陥落の危機から巻き返し、DeNAの連勝を止めた。最後はオコエが自身初のサヨナラ弾で死闘に終止符を打った。 1点を追う九回だ。2死一塁…

 「巨人3-2DeNA」(7日、東京ドーム)

 巨人が執念の今季6度目サヨナラ勝ちで首位をキープ。土壇場で首位陥落の危機から巻き返し、DeNAの連勝を止めた。最後はオコエが自身初のサヨナラ弾で死闘に終止符を打った。

 1点を追う九回だ。2死一塁から代打・長野が三ゴロに打ち取られたかに思われた。だがDeNA・柴田が一塁へ悪送球。ゲームセットが一転して2死一、二塁と好機が広がると、代打・中山が右前適時打を放って試合を振り出しに戻した。

 以降はDeNA投手陣の前に沈黙。今季ワーストとなる19残塁となったが、昇格したばかりの横川は2イニングを無失点に抑えるなど光るピッチングを見せた。そして十二回、2死から途中出場のオコエが左翼席へプロ9年目で初のサヨナラ弾を放った。

 ダイヤモンドを一周し喜びを爆発させたオコエ。「できることをしっかりやろうと思って、頑張って打ちました」とお立ち台で笑みを浮かべた。東京ドームのスタンドは大歓声で沸き返った。阿部監督は「冗談で一発狙ってこいと言ったんですけど、打ちましたね。僕も我を忘れてベンチから飛び出してしまいました」と語った。

 試合は序盤からチャンスの連続だった。初回、先発の井上がDeNAのオースティンに、左中間を破る適時二塁打を浴びた。直後の攻撃で、2死満塁のチャンスを作ったが、坂本の鋭い打球は三塁・宮崎の正面を突いた。一度はグラブからボールをはじいた宮崎だが、すぐに拾って二塁に転送。間一髪のタイミングでアウトにした。

 さらに二回は先頭・浅野が投手強襲の内野安打で出塁。2死二塁と走者を進めたが、丸が空振り三振に倒れた。続く三回には、先頭の吉川が右中間を破る二塁打でチャンスメーク。モンテスも左前打で続き、無死一、三塁の絶好機を作った。

 だが、ここで岡本和が一邪飛に倒れると、大城卓の四球後、満塁でDeNA・三浦監督は継投を決断。中川颯がマウンドに上がると、坂本はタイミングが合わず一邪飛。浅野は粘ったが、空振り三振に倒れて無得点に終わった。

 五回までに3度の満塁機を逸するなど、大拙攻が続いていたが六回、丸が右翼席へ同点の11号ソロを放つ。それでも追加点を奪うことができず、七回は2死一、三塁で門脇がセーフティーバントを試みたが、正面を突く投ゴロになった。

 1点リードを許していた九回には、ビハインドの場面で今季初めて守護神・大勢を起用。阿部監督の執念采配が実った形になった。