◆北中米W杯アジア最終予選 第1戦 日本7―0中国(5日・埼玉スタジアム) FIFAランク18位の日本が同87位の中国とホームで対戦。7―0で勝利し、過去2大会は敗れている最終予選初戦を白星で飾った。 森保一監督は「まだ1試合終わっただけ」…

◆北中米W杯アジア最終予選 第1戦 日本7―0中国(5日・埼玉スタジアム)

 FIFAランク18位の日本が同87位の中国とホームで対戦。7―0で勝利し、過去2大会は敗れている最終予選初戦を白星で飾った。

 森保一監督は「まだ1試合終わっただけ」と冷静だった。

 試合はアクシデントから始まった。VARレフェリーと第4の審判が交信されず試合は6分遅れで始まる異例の幕開けとなった。序盤から自陣に引きこもった中国ゴールに日本は序盤から攻勢を仕掛けた。そして前半12分、先制点が生まれた。久保建英の左CKからゴール中央でキャプテン・遠藤航がヘディングでゴール。黒星のジンクスをはね返す一撃で試合を有利に進めた。

 その後は同18分には南野拓実が受けた左足へのタックルにはイエローカード。同21分には遠藤の額が相手の肩とぶつかり、同39分には板倉滉の顔面に相手の右肘がヒットするなど、再三、中国のラフプレーを受ける場面もあったが、攻撃の手を緩めず。

 そして前半アディショナルタイム、7か月ぶりの代表復帰となった三笘薫が堂安律の右からのクロスを逆サイドで動きながらヘディング。ゴール右にたたき込んで、追加点。リードを広げて前半を終えた。

 後半は森保ジャパン最多得点の南野拓実が立て続けにゴールを決めた。同7分、左サイドを突破してゴール右に蹴り込むと6分後にはゴール正面から相手4人を振り切って豪快に右足で得点を奪った。南野の代表通算22、23点で事実上、試合を決めた。

 スタジアムが最も沸き返ったのが後半18分だ。7か月ぶりに代表に復帰した伊東純也が三笘薫と交代するとスタンドからは黄色い歓声が飛び交った。そして同32分には左足で相手の股を抜くゴール。代表通算14点目を挙げると深々と一礼する場面もあった。前回のアジア最終予選では4戦連発で救世主となった男が、2年後のW杯に向けて、結果を出した。

 同42分には伊東純也の右クロスを左サイドで走り込んだ前田大然が押し込み、後半アディショナルタイムには久保建英が得点を決めてゴールラッシュを締めくくった。

 中国とは前回のアジア最終予選でも対戦し、2戦2勝。過去14試合負けはなく(8勝6分け)、最後に負けたのは1998年と26年前となる。森保一監督は「相手のことをリスペクトしないといけないが、ひとりひとりが最大限、コンディションを上げていく、ということをやらなければいけない」と語っていた。

 ◆日本のW杯最終予選初戦 直近の2大会連続で黒星。UAEと対戦した18年ロシア大会の初戦(16年9月1日・埼玉)は、後半9分に決勝点となるPKを決められて1―2と、最終予選での初の黒星発進となった。オマーンと対戦した22年カタール大会の初戦(21年9月2日・パナスタ)は、終盤までお互いに無失点の攻防を繰り広げていたが、後半43分に右サイドのクロスから決勝点を奪われて0―1で敗れた。