泳ぐのが好き、タイムを伸ばしたい、ダイエット目的などなど、水泳の目的は人それぞれ。しかしその泳ぎ方、昔の記憶を頼りになんとなく泳いでいませんか? 「正しい泳ぎ方をマスターしている」と言い切れる人は、実はそんなに多くないのではないでしょうか…
泳ぐのが好き、タイムを伸ばしたい、ダイエット目的などなど、水泳の目的は人それぞれ。しかしその泳ぎ方、昔の記憶を頼りになんとなく泳いでいませんか? 「正しい泳ぎ方をマスターしている」と言い切れる人は、実はそんなに多くないのではないでしょうか。正しく泳いでいたと思ったら、実は間違った泳ぎ方をしていた、なんてこともあるかもしれません。
今回は、日本人唯一のオリンピック2種目2連覇の偉業を成し遂げた北島康介さんが設立したスイミングクラブ「KITAJIMAQUATICS」所属のインストラクターさんにクロールをはじめとした4泳法の“正しい泳ぎ方”と“練習方法”をうかがいました。よくある間違った泳ぎ方も教えてもらったので、自分の泳ぎ方と照らし合わせてみてくださいね。
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▲今回泳ぎ方を教えてくれた青田梨奈さん(左)と古金源太さん(右)
【1】基本の泳ぎ方「クロール」
4泳法のなかでもっとも基本となる泳ぎ方です。バタ足、腕の使い方、身体の捻り方を習得しましょう。
●よくある間違った泳ぎ方
クロールをする際、身体をしっかり捻らず、上半身だけ使って手と足を力任せに動かしてしまっていることがよくあります。その結果、下半身が沈み、姿勢が崩れてしまいます。
●正しいフォームと身体の使い方
クロールの正しいフォームは、水面に対して身体が水平になるよう姿勢をしっかり保ちます。また、水を掻くときは手を伸ばしたまま回すのではなく、肘から曲げ伸ばすようにしましょう。さらに、肩から腕を大きく回し、身体を捻りながら水を後ろに押すことで、推進力が大きくなります。
<腕の動き>
・肘を伸ばしたまま、肩幅もしくは肩幅より少し外に腕を広げる。(フロントスカーリング)
・肘から先を曲げて、肘を立てる。(キャッチスカーリング)
・肘を曲げた状態で脇を締めながら、水を後ろに運び肘を伸ばして水を押す。(プッシュスカーリング)
<足の動き>
・膝を軽く落とす。
・膝から先伸ばし、水底に水を押し込む。(ダウンキック)
・膝を伸ばした状態で、水面に戻す。(アップキック)
<身体>
・首から下を左右に捻る。(ローリング動作)
<息継ぎの仕方・タイミング>
・ローリングに合わせて顔を動かし、横を向いて呼吸する。
・ローリングができていないと前や後ろを向いてしまい、身体が沈みやすく、呼吸がしづらくなる。
●クロールを覚えるための練習
腕と足の動きを水のなかで個々に練習し、正しいクロールの泳ぎ方を習得しましょう。
<腕の練習方法>
・フロントスカーリング
肘から指先で水を捉える感覚を養う練習です。頭より前で∞マークを描くように意識して動かしましょう。
①手のひらを外側に向けて腕を広げる。
②手のひらを内側に向けて腕を寄せる。
・キャッチスカーリング
①フロントスカーリングで腕を広げた姿勢から、肘から先を顔の方に曲げて肘を立てる。
②肘を戻す。
肘を戻すときに手の甲で水を押してしまわないよう、小指側から戻します。
・プッシュスカーリング
①脇を締めた状態で、肘から先の曲げ伸ばしを繰り返す。
肘を伸ばすときに前に進むので、手のひらで力強く押しましょう。曲げるときは水を押さないように、親指の方から戻します。
<足の練習方法>
・片足キック
正しい足の動かし方が習得できる練習方法です。アップキックができないと、下半身が沈んでしまいます。
①片方の足のみ動かし、もう一方の足は動かさない。
②膝から先を伸ばしたあと(ダウンキック)、動かさない足に寄せる。
・サイドキック
ダウンキックとアップキックのバランスをよくする練習です。
①片腕を下半身に向けて伸ばし、もう一方の腕は頭の先に向けて伸ばし、体側につける。
②顔は下を向き、身体は横に向けてキックを行う。そのとき、体側につけた肩が水面に出るように注意する。
・ローリングキック
肩や腰だけではなく、身体のすべての部位を同時に動かせるようにする練習です。
①ブルプイ(足の間に挟んで下半身の浮力を得るために使う水泳の補助具)を胸に当て、腕で抑える。
②顔は下を向き、身体を捻りながらキックする。
【2】手と足の動きがカギ「平泳ぎ」
手足を交互に動かす平泳ぎは、ニガテな人も多いのではないでしょうか。ポイントとなる腕の動かし方、足の蹴り方を覚えましょう。