車いすラグビーの日本は1日にあったパリ・パラリンピックの準決勝でオーストラリアに52―51で競り勝ち、初の決勝進出を果たした。 序盤から試合の流れを握られたが、粘り強く守り接戦に持ち込んだ。 1点リードで迎えた延長残り1分弱、相手のパスを…

 車いすラグビーの日本は1日にあったパリ・パラリンピックの準決勝でオーストラリアに52―51で競り勝ち、初の決勝進出を果たした。

 序盤から試合の流れを握られたが、粘り強く守り接戦に持ち込んだ。

 1点リードで迎えた延長残り1分弱、相手のパスを主将の池透暢が奪ってそのままトライ。勝利を決定づけた。

 チームを率いて3大会目。攻守に頼れるベテラン、池の心の中には、3年前の東京大会の後悔がある。

 準決勝の直前になっても対戦相手の英国が練習会場に来ず、「コロナで辞退か」という考えが頭に浮かんだ。だが、英国は試合のコートに現れた。

 動揺があったか、池は試合の流れをつかめず、チームも敗戦。金メダルを目指しながら、2大会連続の銅メダルに終わった。

 今大会は「普段通り」を意識し、浮足立つことなく戦った。

 悲願の頂点まであと1勝と迫った決勝も、44歳は「意気込むと硬くなる。一人の選手として最高のプレーをしたい」。(藤野隆晃)