「ボクシング・4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」(9月3日、有明アリーナ) 王者・井上尚弥(31)=大橋=、挑戦者のTJ・ドヘニー(37)=アイルランド=、尚弥と契約する米大手プロモーション「トップランク」のボブ・アラムCE…

 「ボクシング・4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」(9月3日、有明アリーナ)

 王者・井上尚弥(31)=大橋=、挑戦者のTJ・ドヘニー(37)=アイルランド=、尚弥と契約する米大手プロモーション「トップランク」のボブ・アラムCEO(92)、尚弥が所属する大橋ジムの大橋秀行会長(59)らが出席した。会見終了後、取材に応じたアラム氏と大橋氏は、来年、ボクシングの聖地である米ラスベガスで尚弥の防衛戦を行う計画が進行していることを明らかにした。

 長年、業界に君臨する超大物プロモーターのアラム氏は「井上は世界のボクシング界の顔になっているから、私がここに来るのが正しい」と、尚弥の存在の巨大さを強調した上で「私の計画としては、この試合(尚弥-ドヘニー)がうまくいったら、年末までにもう一度日本で試合をして、その先に米国で試合をしたいと思っている」と、米国での防衛戦を行うプランを明かした。

 アラム氏は米大リーグ・ドジャースの大谷翔平投手の試合を見るために、日本から多くの人々がロサンゼルスを訪れていることを指摘し、「例えばラスベガスで井上が戦えば、日本から数千人が観戦に訪れるのではないか」と、ラスベガスでの興行開催を目指していることを示唆。

 尚弥は2020年10月にMGMグランドアリーナのザ・バブル(無観客)、2021年6月にヴァージン・ホテルのザ・シアターとラスベガスでの防衛戦を経験しているが、アラム氏はボクシングのビッグマッチが開催されるラスベガスの代表的な会場、TモバイルアリーナやMGMグランドアリーナと交渉していることを明かした。

 次期挑戦者としては、IBF・WBO1位のサム・グッドマン(オーストラリア)と、元WBA・IBF王者でWBA1位のムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)が候補とされる。アラム氏も「井上はチャレンジが好きなので、一番いいトップコンテンダーと戦うのが候補だろう」とし、先日トップランクと契約したWBC世界バンタム級王者・中谷潤人(M・T)との対戦については「うまくこのままいけば、来年、井上対中谷が日本で最も歴史的な試合になるだろう」と、来年にも実現することを期待した。

 大橋氏は次期挑戦者について「一応グッドマンの可能性もある」とした上で「全然決まっていない」と煙幕。グッドマンともアフマダリエフとも戦う必要があると述べた。次回の防衛戦は「ほぼほぼ日本」とした上で、「来年はラスベガスという線もあると思う。いつも(アラム氏と)話していますんで。その話(中東開催)もあるんだけど、一応、今ラスベガスの方が可能性は高い。楽しみです」と、アラム氏の話を肯定した。