「ドジャース3-1レイズ」(25日、ロサンゼルス) 大谷の大声がスタジアムに響いた。「痛ーっ!」。八回の打席でレイズ左腕の148キロのシンカーが左手首付近を直撃。絶叫し、苦悶(くもん)の表情を浮かべた大谷は走って一塁へ向かうと、痛みに耐え…

 「ドジャース3-1レイズ」(25日、ロサンゼルス)

 大谷の大声がスタジアムに響いた。「痛ーっ!」。八回の打席でレイズ左腕の148キロのシンカーが左手首付近を直撃。絶叫し、苦悶(くもん)の表情を浮かべた大谷は走って一塁へ向かうと、痛みに耐えるようなしぐさを見せた。

 本拠地に大ブーイングが起こる中、大谷は塁上で手袋を外して患部の状態を確認。交代することなく出場を継続すると、次打者ベッツが左中間スタンドへ13号逆転弾をたたき込み、勝ち越しのホームを踏んだ。ベンチに戻った大谷は右手で仲間たちとハイタッチを交わした後、治療のためか、すぐにベンチ裏に消えた。

 ロバーツ監督は試合後の会見で大谷の状態について「大丈夫だ。スキャンを撮ったと思うが、異常なしと聞いている」と、軽傷だったことを明かした。

 指揮官は、大谷が絶叫し、痛みに耐えながら一塁まで走った場面を思い返し、「本当に怖い。いつも息を止めてしまう瞬間だ。数カ月前(6月に左手死球骨折)にムーキー(・ベッツ)で起こったこと。運が良かったのはショウヘイの場合は前腕だった。ここから全治4~6週間だったら、シーズンが終わってしまう。怖い瞬間だった」と話した。

 連続試合安打は「7」で止まったが、大谷は勝利の瞬間、左手首の動きを気にしながらベンチからフィールドに出てチームメートたちと右手でハイタッチ。試合後は左手首に肌色のテーピングを巻いて帰宅の途に就いた。