24日に大和アリーナで行われたIBF世界フェザー級挑戦者決定戦で、レラト・ドラミニ(南アフリカ)に判定勝ちした亀田和毅(TMK)が25日、大阪市内の所属ジムで一夜明け会見を行った。 とても前夜に12ラウンドの激闘を終えたあととは思えない。…

 24日に大和アリーナで行われたIBF世界フェザー級挑戦者決定戦で、レラト・ドラミニ(南アフリカ)に判定勝ちした亀田和毅(TMK)が25日、大阪市内の所属ジムで一夜明け会見を行った。

 とても前夜に12ラウンドの激闘を終えたあととは思えない。傷ひとつないきれいな顔でジムに姿を見せた和毅だったが、待っていたのは父・史郎トレーナーによる練習再開の指令だった。

 「5ラウンドにダウンを奪って、6ラウンドにもう1回行けって指示したのに、スタミナ切れで仕留めきれなかった。まだ課題がたくさんある。休んでいる時間はない。与えられたチャンスは目の前にあるんやから」と史郎トレーナーはきっぱり。最後まで相手にプレッシャーを与え続け、ジャッジの採点こそ2-1のスプリットだったものの、内容的は完勝だった。それだけに3階級制覇へ向けて、手綱を緩めるつもりはなかった。

 和毅も「ドラミニは前回の試合(23年10月)よりも強かった。中盤には自分がスタミナ切れして、酸欠になるかと思った」と振り返った。世界挑戦へ向けて、フィジカル面の強化をポイントに挙げ「もっとタフな試合になる。そういう点では今回の試合を経験できたのは良かった」と、さらにレベルアップを図る考えだ。早速、ベスト、両手首、両足首に総計15キロの重りを着けて、ハンマーでのタイヤ打ちなどのトレーニングを敢行した。

 ターゲットはIBF王者のアンジェロ・レオ(米国)。スーパーバンタム級時代にスパーリングをしたことがあり、「パンチがあるし、手数も出してくる。ただ、近い距離で打ち合うのが好きな選手なのでチャンスはある」と相性の良さを強調する。レオが他団体との統一戦を行う可能性もあるが、指名試合の期限は来年の2月10日になっているという。「メキシコでもラスベガスでもいい。どこで試合をやっても関係ない」と和毅は海外での挑戦も辞さない構えだ。