水谷は初回に小島の低めの直球をバックスクリーンに運ぶ先頭打者弾■日本ハム 5ー3 ロッテ(20日・ZOZOマリン) 日本ハムは20日、ZOZOマリンスタジアムで行われたロッテ戦に5-3で勝利し、連敗を3で止めた。「1番・左翼」で先発出場した…

水谷は初回に小島の低めの直球をバックスクリーンに運ぶ先頭打者弾

■日本ハム 5ー3 ロッテ(20日・ZOZOマリン)

 日本ハムは20日、ZOZOマリンスタジアムで行われたロッテ戦に5-3で勝利し、連敗を3で止めた。「1番・左翼」で先発出場した水谷瞬外野手が、初回にいきなり先頭打者弾。相手先発の小島に対しては、試合前時点で10打数無安打というやられっぷりだったが、新庄剛志監督の“イメージ超え”の働きで勝利を呼び込んだ。

 ちょうど1週間前、エスコンフィールドで行われたカードも同じマッチアップだった。「3番・左翼」だった水谷は、4打数無安打。チーム全体としても小島の前に8回までわずか3安打で本塁を踏めず、敗れた。

 そんな中で、この日リードオフマンに抜擢されたのが水谷だった。その理由を、新庄監督は「なんか勢い付きません? ツーベースを打ってくれるイメージがあるんですよ。左翼線とか、左中間とか」と明かす。

 期待に応えるべく迎えた第1打席、低めの直球を豪快に振り抜くと、二塁打どころか、打球はバックスクリーンに飛び込んだ。指揮官も「いきなり水谷くんがね。パイナップル打法!」と個性的なヘアスタイルになぞらえ命名するほど上機嫌だった。

 今季ブレークを果たした23歳は「勢いをつけられたかは分からないですけど、僕自身が小島さんを打てていなかったですし、前回も負けてしまった中で、1打席目から最高の形で前回のイメージを払しょくできたのはよかったかなと思います」と胸を張る。何よりも「連敗していて流れはよくなかったですけど、カードの頭を取れたのはチームとしていいこと」と安堵する姿は、またひとつ頼もしさを増した。

 ゲーム差なしだった3位・ロッテとの直接対決3連戦。大事な初戦を勝利で飾り、1差に広げた。新庄監督も「ビッグね、ビッグよ。大きいよ。もう、誰が活躍したとか別にどうでもいいわ。勝ってくれたから。争ってるロッテさんに勝って勢いをつけたかったからね」と強調した。最下位だった過去2年間とは違う。熾烈な順位争いの中で選手たちが期待に応え、白星を積み重ねていく。(町田利衣 / Rie Machida)