福岡市を拠点に活動する車いすラグビーの乗松聖矢選手(34)と草場龍治選手(23)が、28日に開幕するパリ・パラリンピックに出場する。15日に福岡県庁を訪れ、「過去2大会は銅メダルだったので、今回こそ金を」と意気込んだ。 熊本県荒尾市出身の…

 福岡市を拠点に活動する車いすラグビーの乗松聖矢選手(34)と草場龍治選手(23)が、28日に開幕するパリ・パラリンピックに出場する。15日に福岡県庁を訪れ、「過去2大会は銅メダルだったので、今回こそ金を」と意気込んだ。

 熊本県荒尾市出身の乗松選手は、2016年のリオ大会、21年の東京大会に出場し、ともに銅メダルを獲得。豊富な運動量が持ち味で、日本の「ディフェンス職人」と呼ばれる。

 一方、朝倉市出身の草場選手は、世界の舞台で活躍する乗松選手の姿に憧れて、20年から同じチームで車いすラグビーを始めた。今回が初めてのパラ出場となる。

 2人は、ともに手足の筋力が徐々に衰えていく先天性の難病を持ち、ポジションも同じディフェンス。乗松選手は「同じ障害を持ち、育ってきた環境も似ていた。今では『自分も頑張らないと』と思わせてくれるライバルでもある」と語る。

 草場選手は「乗松選手と一緒にパラへ、という思いでトレーニングを頑張ってきた。初の舞台で緊張すると思うが、一つ一つのプレーを自信を持ってやりきることで、最高の結果につなげたい」。乗松選手は「まずは予選リーグを勝ち上がり、準決勝を突破することが目標。地に足を着け、目の前の試合に集中して戦いたい」と話した。

 初戦は29日午後7時半(現地時間)から、ドイツと対戦する。(福井万穂)