「全国高校野球選手権・3回戦、大社3-2早実」(17日、甲子園球場) 大社が延長十一回タイブレークの激闘をサヨナラで制し、93年ぶりの8強進出を決めた。両チーム、死力を尽くしたゲーム。終了後、早実・和泉監督のあるシーンがファンの感動を呼ん…

 「全国高校野球選手権・3回戦、大社3-2早実」(17日、甲子園球場)

 大社が延長十一回タイブレークの激闘をサヨナラで制し、93年ぶりの8強進出を決めた。両チーム、死力を尽くしたゲーム。終了後、早実・和泉監督のあるシーンがファンの感動を呼んだ。

 アルプスへのあいさつなどを終え、両チームがベンチの前にきれいに整列した。勝ったチームから一塁ベンチ横にある通路を通って取材エリア&控室へ歩みを進めていくが、和泉監督は大社の選手、一人一人に優しい笑みを浮かべて声をかけていた。

 「お互いの生徒が美しかった。負けは覚えられてないけど、今日の敗戦は監督を辞めても覚えていると思う」と語った和泉監督。「生徒たちは本当によくやった。60歳すぎてこんなに良い試合経験を経験させてもらえるとは。甲子園のナイターは美しかった」と振り返った。

 内野5人シフトなどでサヨナラのピンチを防ぐなど、技術だけでなく智力も尽くしたゲーム。「予選からこういうのがあるよと練習はしていたが、練習試合を含めて試合では初めてだった」と明かし、成功させた選手の力をたたえた。

 ファンも「試合後、大社の選手一人一人に笑顔で声をかけていた早実の和泉監督。とても良い光景でした」「負けて悔しいはずの早実の和泉監督が笑顔で声をかける姿(おそらく頑張れかありがとう)もう少しで泣くところだったなぁ」「監督である前に先生で指導者 勝つだけではない素晴らしさを感じました 和泉監督の声掛けがいいね」とつづっていた。