「全国高校野球選手権・3回戦、大社3-2早実」(17日、甲子園球場) 早実が延長11回タイブレークの末、サヨナラ負けで、この日観戦に訪れた日本ハム・清宮幸太郎を擁した2015年以来の8強入りはならなかった。 それでも聖地には勝者にも敗者に…

 「全国高校野球選手権・3回戦、大社3-2早実」(17日、甲子園球場)

 早実が延長11回タイブレークの末、サヨナラ負けで、この日観戦に訪れた日本ハム・清宮幸太郎を擁した2015年以来の8強入りはならなかった。

 それでも聖地には勝者にも敗者にも大きな拍手が降り注いだように、心を打つ激闘だった。早実は九回、スクイズで同点に追いつかれたが、その後のピンチは執念で凌いだ。1死二、三塁の場面で1年生の左翼・西村を投手横に置き、内野手5人シフト。打球はその左翼手のところにゴロが飛び、一塁でアウト。思い切って生還を試みた3塁走者もアウトにし、併殺を完成させた。

 和泉監督は試合後のインタビューで涙。「生徒たちは本当によくやった。60歳すぎてこんなに良い試合経験を経験させてもらえるとは。甲子園のナイターは美しかった。馬庭くんの魂のストレートにあと一本が出ませんでした」と、振り返った。内野手5人体制での西村の起用については「一番守備が安定している。スクイズだけはさせまいと思って。うまく彼のところにいって処理して、ホームタッチアウトもできた。予選からこういうのがあるよと練習はしていたが、練習試合を含めて試合では初めてだった」と明かした。

 激闘を終えて「お互いの生徒が美しかった。負けは覚えられてないけど、今日の敗戦は監督を辞めても覚えていると思う」と、うなずいた。