「プロレス・新日本」(15日、幕張メッセ) 真夏のシングル最強決定リーグ戦「G1クライマックス34」の優勝決定トーナメント1stステージが行われ、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの鷹木信悟と辻陽太が17日・両国国技館大会のセミファイナ…

 「プロレス・新日本」(15日、幕張メッセ)

 真夏のシングル最強決定リーグ戦「G1クライマックス34」の優勝決定トーナメント1stステージが行われ、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの鷹木信悟と辻陽太が17日・両国国技館大会のセミファイナルに駒を進めた。

 今年のG1は各ブロックの2位と3位が優勝決定Tの1stステージで対戦し、勝者が各ブロック1位と17日のセミファイナルで対戦。その勝者が18日・両国大会のファイナルで激突するというクライマックスシリーズ方式を採用した。

 Aブロックはザック・セイバーJr.が1位、鷹木が2位、グレート-O-カーンが3位。Bブロックはデビッド・フィンレーが1位、竹下幸之介が2位、辻が3位となり、この日は鷹木-オーカーン、竹下-辻が行われた。

 鷹木はサブミッションで右腕を痛めつけられたが、20分過ぎにドラゴンスープレックスから左腕でのパンピンクボンバーを爆発させてカウント2。すかさずラスト・オブ・ザ・ドラゴンで3カウントを奪った。

 鷹木は「陽太に水つけてやったよ」と不敵な笑みを浮かべ、同門での優勝決定戦の実現が「少しずつ現実的になってきたんじゃないか」とコメント。オーカーンはうつぶせになってコンクリートのフロアを拳でたたいて「ウワーッ!」と悔しがったが、「負けたら楽しくねえな…勝つまで立ち上がるよ。あのオーカーンコールが耳から離れない」と、試合中の大「オーカーン」コールに手応えを感じていた。

 公式戦で竹下との怪物対決に完敗した辻は、痛めている竹下の左膝に集中砲火。竹下も場外へのスワントーンボムなどダイナミックな大技を見せるが、20分直前に辻のジーンブラスターが爆発。これはカウント2で返され、次のジーンブラスターはジャーマンスープレックスで切り替えされたが、右拳を突き上げてアピールする竹下が振り向いたところにジーンブラスターを突き刺し、3カウントを奪った。

 公式戦の雪辱を果たして対戦成績を1勝1敗とした辻は「俺がIWGP世界ヘビー級チャンピオンになって、おまえもチャンピオンになったら、そのときは戦おう」と、将来的な決着戦を要求。バックステージでは「おまえはすげえよ。めちゃめちゃすげえ。こんな日本人がいるとは思わなかった。アメリカ、AEWで戦ってるおまえより、新日本プロレスで戦ってるおまえの方がずっと魅力的に見えていた」と好敵手をたたえ、「これで1勝1敗。お互いプロレスをやってれば、またどっかで出会うこともあるだろう。いつかおまえと一緒にバーベルを上げるのを楽しみにしてる」と再会を願った。

 米AEWとDDT所属として外部から参戦した竹下は「夢を見せるって言っていながら、ごめんな、終わっちまった」と目を潤ませて悔しがったが、この日も響いた大きな「竹下」コールには「竹下幸之介がやってきたプロレスは間違ってねえ、信じてきたプロレスは間違ってねえって思うようになった」と、感じるものが多々あった様子。「おい辻陽太、辻だけじゃねえ、俺に勝ったやつらいるよな?またいつか戦おう」と、ライバル・辻らとリングで再会することを望んでいた。