<全国高校野球選手権:岡山学芸館2-0掛川西>◇15日◇2回戦岡山学芸館が接戦をものにして、同校初の甲子園2勝を挙げた。背番号11の丹羽知則投手(3年)が9回6安打無四球で公式戦初完封。「自分が目指してきた最高の舞台でこういう結果が出せたこ…

<全国高校野球選手権:岡山学芸館2-0掛川西>◇15日◇2回戦

岡山学芸館が接戦をものにして、同校初の甲子園2勝を挙げた。背番号11の丹羽知則投手(3年)が9回6安打無四球で公式戦初完封。「自分が目指してきた最高の舞台でこういう結果が出せたことは最高の気持ちでいっぱいです」と笑みがはじけた。

初回、いきなり1死一、二塁と先制のピンチを招いたが4番は内角直球で見逃し三振を奪うと、次打者は三ゴロに打ち取り切り抜けた。「ピンチで三振を狙って取れたので、そこから自分のテンポが作れてきた。あの三振は大きかった」。その後はリズム良く、打たせて取る持ち味を発揮し、9回6安打無四球と制球力も光った。

憧れの兄淳平さん(22)は同校で19年夏に甲子園に出場。先発した2回戦・広島商戦で1回に顔面に打球を受けて「左顔面骨骨折」でわずか11球で降板。今春から低反発の金属バット導入のきっかけとなった人物だ。その兄を追いかけて同校に入学した。「最高の場所だよと言ってもらって、目指すのであれば兄と同じところに行って超えようと決めた」。

初戦では8回無失点のエース沖田幸大投手(3年)のあとを受けて登板し、1回無失点で完封リレー。ダブルエースの一角を担う沖田の好投に丹羽も奮起した。「沖田が後ろに控えているので任されたイニングを倒れるくらいでいこうと思っている。結果的に完封できた感じ」と終わってみれば1人で9つの0を並べた。

兄と同じベスト16に駒を進めたが慢心はない。「ベスト16で並んだけどここからが勝負だと思う。勝ってベスト8以上を目指していきたい」と力強く話した。チームは2戦連続で無失点勝利。次戦では強力打線の神村学園と同校初の8強入りを目指して対戦する。

◆岡山県勢の完封 岡山学芸館が1回戦の聖カタリナ学園戦(沖田、丹羽の継投で1-0)に次いで完封勝ち。同県の夏1大会でチーム2完封は初めて。同県の投手が夏に無四死球完封は、68年小山稔(倉敷工)が千葉商戦、18年西純矢(創志学園)が創成館戦で記録したのに次いで3人目。

◆無失策試合 掛川西-岡山学芸館戦で記録。今大会3度目。