(14日、第106回全国高校野球選手権大会2回戦 西日本短大付13―0菰野) 鮮やかな西日本短大付の先制攻撃だった。一回。先頭の奥駿仁(はやと)が四球で出塁する。 続く井上蓮音の初球。バントの構えから1球、見送った。菰野の内野陣の動きを見…

 (14日、第106回全国高校野球選手権大会2回戦 西日本短大付13―0菰野)

 鮮やかな西日本短大付の先制攻撃だった。一回。先頭の奥駿仁(はやと)が四球で出塁する。

 続く井上蓮音の初球。バントの構えから1球、見送った。菰野の内野陣の動きを見た。

 「向こうは2年生主体の若いチーム。ここで結果につながらなくても、中盤以降に走者が出たら意識するだろうと思った」と西村慎太郎監督。カウント1―1からの3球目。バスターエンドランを仕掛けた。

 井上蓮は「遊撃手が二塁方向へいくので三遊間にしっかり転がそうと思った」。内角低めの直球を振り抜く。バントを警戒して前に出ていた三塁手の横を抜け、打球は左翼線に転がった。適時二塁打。わずか9球で1点を先制した。

 1回戦の金足農(秋田)戦に続き、一回に奥、井上蓮の1、2番で先制点をもぎ取った。「いい点の取り方だった」と奥。試合の流れを引き寄せ、三回には打者12人の猛攻で8得点。全国制覇した1992年、第74回大会以来の選手権2勝となった。(鷹見正之)