「全国高校野球選手権・2回戦、小松大谷3-0大阪桐蔭」(14日、甲子園球場) 小松大谷(石川)が大阪桐蔭(大阪)を撃破した。先発のエース・西川大智投手(3年)が相手の強力打線を散発5安打に抑え92球で完封。八回の打席ではダメ押しの適時内野…

 「全国高校野球選手権・2回戦、小松大谷3-0大阪桐蔭」(14日、甲子園球場)

 小松大谷(石川)が大阪桐蔭(大阪)を撃破した。先発のエース・西川大智投手(3年)が相手の強力打線を散発5安打に抑え92球で完封。八回の打席ではダメ押しの適時内野安打を放ったが、直前に礼儀正しさをのぞかせるワンシーンがあった。

 八回2死二塁の第4打席。打席に向かおうとした西川は右肘に当てていたエルボーガードをうまく装着できなかった。打席付近であたふたする中、一度、ネクストサークルへ戻ってチームメートの力を借り、装着して駆け足で打席に向かった。

 そして打席に入る直前、大阪桐蔭の一塁ベンチに向かってペコリと頭を下げた。試合進行を妨げてしまったという思いが、一礼という行動につながった。その後、暴投で走者が三塁へ進塁し、投手への適時内野安打でダメ押しの1点を奪った西川。最終回も0に抑え、92球で強力大阪桐蔭打線を完封した。

 「実感は沸かないがやってしまったんだなという気持ちが強い。三振も取れない投手なので自分ができることは、打たせて(取って)チームにリズムを作ること。それができたことが完封勝ちにつながった」と振り返った右腕。相手の間合いを微妙に崩すなど技巧的な投球が光ったが、「無駄な球も無駄な四球もあった。そういうことをつぶしていかないと甲子園優勝にはつながらない」と反省することも忘れなかった。