「巨人1-0阪神」(12日、東京ドーム) 最少リードを守り抜いた試合後、阿部慎之助監督は「必死、必死」と繰り返した。勝負の9連戦最終カード。優勝争いが続く伝統の一戦で先勝し、昨季王者の自力優勝の可能性を消滅させた。ヘルナンデスが左手首骨折…

 「巨人1-0阪神」(12日、東京ドーム)

 最少リードを守り抜いた試合後、阿部慎之助監督は「必死、必死」と繰り返した。勝負の9連戦最終カード。優勝争いが続く伝統の一戦で先勝し、昨季王者の自力優勝の可能性を消滅させた。ヘルナンデスが左手首骨折で離脱。チームの非常事態を5投手の継投で勝ち切った。

 初回、丸が中前打で出塁すると、阿部監督は吉川に送りバントのサイン。「なんとか先取点を取りたかった。久しぶりに出した」という作戦にきっちり応えると、2死二塁から佐藤輝の送球エラーで先制した。今季先制すれば42勝12敗2分け。勝率・778を誇る勝ちパターンに持ち込んだ。

 阪神・岡田監督との采配勝負。七回2死から高梨にスイッチ。八回もマウンドに向かったが、先頭で代打・渡辺が出ると船迫を送る。2死二塁から近本の打席では、バルドナードと小刻みにつないだ。「相手も必死。お互い必死にやり合った試合でした」と指揮官。九回はケラー。連投した大勢が不在の中、懸命なリレーで反撃を封じた。

 ベンチには背番号42のユニホームが掲げられた。練習では内野手登録のモンテスが右翼でノックを受け出番に備えた。シーズンは残り38試合。歴史的混戦が続くセ・リーグで、今後はまさに総力戦が求められる。「明日もロースコアになると思う。みんなで我慢して、取れる1点を取って勝ちたい」と指揮官。貯金は今季最多タイの11。一丸野球で首位・広島を追う。