(12日、第106回全国高校野球選手権大会2回戦 東海大相模4-0富山商) 「ここで1本!」。東海大相模のアルプス席で声援を送るのは、原俊介監督の父、康夫さん(72)。自身も1969年夏、主将として同校の甲子園初出場を経験した。 息子であ…

 (12日、第106回全国高校野球選手権大会2回戦 東海大相模4-0富山商)

 「ここで1本!」。東海大相模のアルプス席で声援を送るのは、原俊介監督の父、康夫さん(72)。自身も1969年夏、主将として同校の甲子園初出場を経験した。

 息子である原監督には、幼少期から野球を教え込んだ。原監督は小学生のころ、「栄冠は君に輝く」を歌いながら学校に通っていたという。

 息子に伝えてきたのは、「一つのプレーで試合の流れが変わる」という野球の厳しさだ。

 この日の東海大相模は、初回に先制すると、中盤以降も追加点を重ねる隙のない試合を展開。「盗塁などの積極性と、バントなどの慎重さのバランスがいい」と采配を評価した。

 選手では、自身と同じく主将で捕手の木村海達(3年)に注目している。九回に適時二塁打を放ったときは、「さすがの精神力だ」と太鼓判を押した。

 甲子園初出場を決めたときは「現実かわからないような感じがした」。あれから55年。今では県を代表する強豪校になったが、「派手なガッツポーズをしないなど、情熱を内に秘める伝統は昔と全く変わりません」。(中嶋周平)