「全国高校野球選手権・1回戦、大社3-1報徳学園」(11日、甲子園球場) 世代No.1投手に投げ勝ち、ジャイアントキリングを起こした。大社・馬庭優太投手(3年)が、9回137球の熱投で1失点完投。同校63年ぶりの甲子園1勝をもたらした。「…

 「全国高校野球選手権・1回戦、大社3-1報徳学園」(11日、甲子園球場)

 世代No.1投手に投げ勝ち、ジャイアントキリングを起こした。大社・馬庭優太投手(3年)が、9回137球の熱投で1失点完投。同校63年ぶりの甲子園1勝をもたらした。「勝ちきることができてうれしい」と気持ちのいい汗をぬぐった。

 最後は力を振り絞った。七回の投球時に右脇腹に違和感を覚えると、九回に自身がヒット放った際に完全につった。それでも「絶対に治ると信じていた。他のピッチャーにマウンドを譲りたくない」。治療を終え再びマウンドに戻ると、九回は粘る相手を振り切り大金星をつかんだ。

 待ち望んだ対決だった。組み合わせ抽選で、初戦が今春選抜準優勝の報徳学園に決まった瞬間、「甲子園は強豪とやる舞台」と戸惑いはなかった。さらにこの日、相手先発投手が今朝丸と聞き「(今朝丸で)来ると思っていなかった。高校生No.1と言われていて、この試合が注目されるのは分かっていたのでうれしかった」と気持ちが入った。

 優勝候補を打ち破り、止まっていた大社の歴史を動かした馬庭。「目標はベスト8だけど、その上も行けるように力をつけていきたい」と自信に満ちた表情で語った。