中日・細川成也は中学時代に陸上競技でジュニアオリンピックに出場した 中日・細川成也外野手は今季すでに15本塁打を放ち、好調を維持している。2022年オフに現役ドラフトでDeNAから移籍すると、2023年に24本塁打を放ち素質が開花した。パワ…

中日・細川成也は中学時代に陸上競技でジュニアオリンピックに出場した

 中日・細川成也外野手は今季すでに15本塁打を放ち、好調を維持している。2022年オフに現役ドラフトでDeNAから移籍すると、2023年に24本塁打を放ち素質が開花した。パワー溢れる打撃が魅力だが、中学時代には“助っ人”参戦した陸上競技会で県大会を制し、ジュニアオリンピックでも日本記録をマークした驚異の“過去”をもつ。

 北茨城市立磯原中3年時、強肩を買われて陸上競技で、槍投げに近い羽根つきの投擲物の飛距離を競う「ジャベリックスロー」の選手として県大会に出場するといきなり優勝。さらに2013年10月のジュニアオリンピックに出場し、77メートル42を投げて当時の日本記録を更新。その後に投げた選手に抜かれて“日本記録ホルダー”の時間はわずかだったが、全国2位。驚異的な身体能力をみせつけていた。

 茨城・明秀学園日立高時代には高校通算63本塁打を放ち、ベンチプレスは130キロを上げたという。投げてもエースとして146キロを投げ、高校生離れした規格外のパワーを誇っていた。

 同校野球部の金沢成奉監督は、青森・光星学院高(現八戸学院光星高)時代に監督として坂本勇人内野手(巨人)を育てた。細川が2016年ドラフトで5位でDeNAに指名された当時、金沢監督は「技術は坂本に及ばない」としながらも「ヘッドスピードは坂本より上。あんな打球を飛ばすやつは見たことない」と素質の高さを絶賛していた。

 DeNAでは選手層も厚く、出場機会に恵まれず、細川自身も数少ないチャンスを活かせずにいたが、中日に移籍すると一気に才能が爆発した。DeNAでは6年間で通算6本塁打にとどまったが、中日初年度の2023年は24本塁打78打点。今季もすでに15本塁打をマークしており、中日の日本人で2年連続15本塁打は和田一浩(現中日打撃コーチ)以来、10年ぶりとなっている。

 もはやパワーだけでなく技術も兼ね備えた26歳の大砲。これからもどんどんと衝撃弾を量産していくだろう。(Full-Count編集部)